中古家具市場の実態調査:7割超が購入経験あり!価格と状態のバランスが重要視される理由とは?
近年、物価高騰による節約意識の高まりから、中古品への関心が高まっています。その中でも、家具は高額な買い物となるため、中古家具への注目度は特に高いと言えるでしょう。株式会社AlbaLinkが実施した「リサイクル家具や中古家具に関する意識調査」の結果から、中古家具市場の現状と消費者の意識を詳しく見ていきましょう。
調査概要
調査は、2024年8月31日~9月6日にかけて、全国の男女499名(女性307名、男性192名)を対象にインターネットを用いた任意回答方式で行われました。回答者の年代は、30代が最も多く37.7%を占め、次いで20代(19.6%)、40代(25.9%)と続きます。
調査結果:中古家具購入経験者は72.5%!
まず驚くべきは、回答者の72.5%が過去に中古家具を購入した経験があると答えたことです。これは、中古家具の入手経路が多様化し、手軽に購入できる環境が整っていることを示唆しています。リサイクルショップの増加に加え、フリマアプリやインターネットオークションなど、中古家具の流通チャネルが拡大していることが背景にあると考えられます。
購入理由:価格メリットと個性的なデザインへの魅力
中古家具を購入した理由として、最も多かったのは「価格の安さ」です。新品に比べて大幅に安い価格で入手できる点が大きな魅力となっています。特に若い世代や、一人暮らしを始める際に費用を抑えたいと考えている人にとって、中古家具は経済的な負担を軽減する有効な手段となっています。
また、デザイン性の高さも人気の理由として挙げられます。新品では手に入らないレトロなデザインや、ヴィンテージ家具などに魅力を感じている人が多く、個性を重視する消費者のニーズに応えていると言えるでしょう。さらに、環境問題への意識の高まりから、持続可能な消費として中古家具を選ぶ人も増加しています。
購入しない理由:不安要素として耐久性と衛生面が浮上
一方、中古家具を購入しない理由としては、「耐久性への不安」が大きく挙げられています。中古品である以上、新品と比較して壊れやすいという懸念が強く、特に家具は長期間使用するものであるため、その不安は容易に理解できます。
また、「衛生面」についても懸念の声が多く聞かれました。目に見えない汚れや、ダニなどの寄生虫、そして前所有者の使用状況などが不安材料となります。特に、小さなお子さんやペットがいる家庭では、衛生面への配慮は重要です。
さらに、価格面では、新品と比較して価格差が少ない場合、中古家具を選ぶメリットを感じにくいという意見もありました。また、デザインの選択肢が少ないことも、購入をためらわせる要因の一つとなっています。
購入時の重視ポイント:状態の良さと価格のバランスが重要
中古家具を購入する際に重視する点は、「状態の良さ」が圧倒的に多く、次いで「価格」が挙げられました。この結果から、消費者は価格だけでなく、商品の状態にも非常に高い関心を払っていることがわかります。特に、「状態の良さ」と「価格」のバランスが、購入の決め手となる重要な要素であると言えるでしょう。
また、「デザイン」も重要な要素となっており、中古家具ならではの魅力的なデザインを求める消費者も多いようです。さらに、「耐久性」や「レア度」も、購入を検討する際のポイントとなっています。
不安要素:壊れやすさ、汚れ、衛生面、過去の使用状況など
中古家具購入における不安要素として、「壊れやすさ」が最も多く挙げられました。そのほか、「汚れや傷」、「衛生面の問題」、「過去の使用状況」、「保証の有無」、「臭い」、「いわくつき」といった様々な不安が指摘されています。これらの不安を解消するために、販売店による適切なクリーニングや消毒、保証制度の充実などが求められています。
まとめ
本調査の結果から、中古家具市場は拡大傾向にあり、多くの消費者が中古家具の購入を検討していることが明らかになりました。しかし、同時に、耐久性や衛生面への不安も根強く存在していることが示されました。
今後、中古家具市場がさらに発展していくためには、消費者の不安を解消するための対策を講じることが重要となります。販売店による商品の状態の明確な開示、適切なクリーニングや消毒、保証制度の充実など、信頼性の向上に努めることで、より多くの消費者が安心して中古家具を購入できる環境を整備していく必要があります。