介助犬と飼い主の絆を深める交流会
毎年恒例となっている、日本介助犬協会主催の「使用者の集い」が、2023年も盛況のうちに幕を閉じました。今年は、現地参加とオンライン参加のハイブリッド形式で開催され、全国各地から多くの介助犬とその飼い主たちが集まりました。
犬との豊かな生活を支える講義
集いではまず、「犬とのより豊かな生活のために」をテーマとした講義が行われました。講師は、協会の職員。2023年に加盟したAssistance Dogs International(ADI)の紹介や、海外における介助犬の現状、福祉の在り方などについて解説しました。また、日々の生活に役立つ犬用知育玩具の紹介もあり、参加者からは「今後の生活に役立つ内容だった」との声が聞かれました。ADIは世界約30カ国、約150の非営利補助犬育成団体からなる国際連合で、その活動内容の紹介は、介助犬の育成や支援について改めて考える良い機会となりました。
交流を深める自己紹介タイム
介助犬は、それぞれの飼い主のニーズに合わせて訓練されるため、その仕事内容は多岐に渡ります。今回の集いでは、参加者同士の情報交換も重要な目的の一つでした。自己紹介タイムでは、参加者たちがそれぞれの介助犬との生活、そして自身の趣味や特技などを紹介。着物の着付けやウクレレ演奏など、個性豊かな発表に会場は笑いに包まれました。普段なかなか接点を持つ機会が少ない使用者同士が、この機会を通じて親睦を深め、有意義な時間を共有できたようです。協会職員も「使用者同士が深く知れる良い機会になった」と手応えを感じている様子でした。
感謝と感動の卒業式
集いでは、来年引退する介助犬とその飼い主を対象とした卒業式も執り行われました。長年にわたる献身的な活躍を称えるとともに、介助犬と飼い主の深いつながりを再確認する感動的な時間となりました。上映された動画では、それぞれのペアの思い出が振り返られ、参加者たちは涙ながらにその功績をたたえていました。引退記念品の贈呈もあり、参加者にとって忘れられない思い出となったことでしょう。
日本介助犬協会の活動
日本介助犬協会は、愛知県長久手市と神奈川県横浜市に拠点を置く全国規模の団体です。介助犬の普及活動はもちろんのこと、犬の個性と能力を活かした様々な取り組みにも注力しています。「Dog Intervention®(犬による介入)」という独自のプログラムでは、動物介在活動、動物介在療法、虐待や性被害を受けた子どもたちへの支援、そして発達障がいを持つ方々へのサポートなど、幅広い活動を展開しています。「With Youプロジェクト」では、障がいを持つ方々へ介助犬を譲渡する取り組みも行っています。
ふるさと納税で協会を支援
協会では現在、ふるさと納税によるクラウドファンディングを実施中です。目標金額500万円を目指し、2024年12月31日まで寄付を受け付けています。返礼品として、オリジナルデザイングッズが用意されていますが、返礼品なしでの寄付も可能です。
まとめ
今回の「使用者の集い」は、介助犬とその飼い主、そして協会職員が一体となって、喜びと感動を分かち合う素晴らしい機会となりました。介助犬と人との絆の深さ、そして日本介助犬協会の活動の広さ、多様性に改めて感銘を受けたイベントでした。