琵琶湖博物館の上半期来館者数が急増
琵琶湖博物館の2023年度上半期における来館者数が、32万人を超え過去4番目の数値を記録しました。これは、過去10年間で最高の数字となり、多くの人々がその魅力を体験するチャンスを得ています。
来館者数の推移と状況
博物館の来館者数は、平成27年度から開始された3期にわたるリニューアルの影響を受け、徐々に回復してきました。しかし、令和2年度には新型コロナウイルスの影響で入館制限があり、令和4年度にはビワコオオナマズ水槽の破損という不運も重なりました。そのような中でも、令和6年度では来館者数が大幅に回復し、今回の321,864人は、上半期では過去4番目の結果です。
さらなる注目点として、今年度の年間来館者数は50万人を超える見込みで、開館以来の累計来館者数も間もなく1,300万人に達しそうです。これは、博物館が多くの人にとって魅力的な訪問地であることを示しています。
ソーシャルメディアによる広報活動
琵琶湖博物館の魅力を広めるために、現在特に力を入れているのがSNSを活用した広報です。博物館の公式アカウントでは、X(旧Twitter)、Instagram、Facebookを駆使して情報を発信しています。令和6年度では186件のコンテンツを投稿し、合計558件の発信を行いました。
投稿内容には、博物館の収蔵品や開催中のイベントだけでなく、活動の裏側を見せることで、来館者の興味を引くための工夫が随所に見られます。さらに、YouTubeでは学芸員が博物館の魅力を解説する動画を投稿し、視覚的に博物館を知る手助けを行っています。
学芸員による動画解説
学芸員が制作したYouTube動画は、博物館の利用方法や展示の見どころを分かりやすく解説しています。特に、15分にわたる人気のVlogは、再生回数が8万回を超え、多くの人に興味を持たれる結果を生んでいます。これにより、博物館に訪れることへのモチベーションが高まるようです。実際に来館した学生からは「YouTubeで見た人だ!」という声も聞かれ、このような活動が事前の興味喚起につながっています。
地域とのつながりと資料提供
琵琶湖博物館は、地域に密着した活動を行っており、外部研究者の利用や視察も多く受け入れています。しかし、こうした活動はあまり知られていなかったため、積極的な情報提供が行われてきました。令和6年度には、9月末までに39件の資料が提供され、地域や国内外の関係者とのつながりを強調しています。
来館者増加の背景
今年度の来館者増は、すべての広報手段を駆使した水槽再開のニュースが大きな要因と考えられています。SNSやYouTubeを通じて水槽の魅力を伝えることができ、多くのメディアにも取り上げられたことで、学芸員が直接魅力を伝える機会が増えた結果、来館者が実際に訪れたのです。今後も琵琶湖の魅力を全国に発信し、さらなる来館者の増加を目指していくそうです。
琵琶湖博物館は、魅力を引き出す広報活動を通じて、地域に根ざした博物館としての特色を徐々に強化しています。魅力的な展示と海の生き物たちとの出会いを求め、ぜひ訪れてみたいスポットの一つです。