日本の大企業向けに新たな2層ERPモデルが発表されました
日本のビジネスシーンにおいて、企業のデジタル化とグローバル展開が重要視されています。その中でも、ビジネスエンジニアリング株式会社(通称B-EN-G)と株式会社NTTデータ・ビズインテグラルが新たに発表した「新2層ERPモデル」は、特に注目されています。これは、グローバル事業を展開する大企業グループに向けた画期的なソリューションです。
新2層ERPモデルとは?
新2層ERPモデルは、NTTデータ・ビズインテグラルの国産ERP「Biz∫」とB-EN-Gのクラウド型国際会計・ERPサービス「GLASIAOUS+」のデータ連携により構築されています。このモデルは、2025年11月から提供開始され、海外拠点と本社の最適なシステム配置を実現します。
課題の解決
グローバルに事業展開する企業においては、本社から海外のグループ企業を適切に統制し、迅速な経営管理を行うことが課題とされています。従来の選択肢では、グローバル単一ERPモデルは規模の小さい海外拠点には過剰な機能を提供することが多く、結果的にコスト面での負担が大きくなりがちです。一方、異なるシステムを使用する2層ERPモデルは、グループ全体での経営分析が難しいという欠点がありました。
新たなソリューション
このような背景の中、新2層ERPモデルは、各拠点のニーズに応じた最適なシステムを使用しながらも、連携を強化することで統合分析を可能にします。Biz∫のグループ連結データベース機能がこのモデルの重要な要素となり、海外拠点からの仕訳情報を集約することで、共通の勘定科目や通貨で統合分析を行います。これにより、グループ全体の収支分析や迅速な経営管理が実現します。
特徴と利点
この新しいモデルにはいくつかの特徴があります。
- - 最適なシステム配置: 本社と国内拠点では「Biz∫」、海外拠点では「GLASIAOUS+」を使用することで、個別のニーズに応じた業務管理が可能です。
- - 統合経営分析: 国内外の財務情報を自動的にBiz∫のグループ連結データベースに集約し、タイムリーに経営分析を行います。
- - 柔軟な運用: 本社では高機能ERPで詳細な管理を行い、海外拠点ではそれぞれの税制・会計基準に対応したERPで運用することができます。
- - グローバル単一ERPモデルとの比較優位性: 拠点の最適化とグループ統合分析を両立させることで、グループガバナンスを維持することが可能になります。
今後の展開
今後、B-EN-GとNTTデータ・ビズインテグラルは、さらに多くの企業に向けてこの新2層ERPモデルを提案し、グローバル経営の支援を強化していく方針です。国内外のパートナーと連携し、未だ十分に活用されていない海外展開の支援体制を確立することで、日本企業の国際化を後押しするでしょう。
GLASIAOUS+について
GLASIAOUS+は、海外の要件に対応したクラウド型国際会計及びERPサービスの一形態であり、特に顧客毎の独自要件に応じた構築が行える特長があります。多言語、多通貨、多基準に対応し、先進の業務効率化AIが導入されています。このサービスは、36の国と地域で1,700社もの導入実績を持ち、信頼性の高いサポート体制を整えています。
企業情報
ビジネスエンジニアリング株式会社は製造業を中心にデジタル変革を支援し、NTTデータ・ビズインテグラルは国産ERP「Biz∫」を中心に様々な業界向けにサービスを提供している企業です。両社の協力により、日本企業の競争力がさらに強化されることが期待されます。