庭のホテル 東京の養蜂プロジェクトが実を結ぶ
庭のホテル 東京は、環境保護を理念に掲げる「eco庭」プロジェクトの一環として、屋上での養蜂活動を行い、このたび成功を収めました。2024年2月にスタートしたこのプロジェクトでは、初めての蜂蜜「庭のはちみつ」が2024年10月4日からホテル内で提供され、さらに瓶詰めの販売も始まります。
プロジェクトは、2022年から取り組み始めた環境への配慮から派生しました。庭のホテルは、自らの敷地内の落ち葉をリサイクルして腐葉土を作成し、それを基に屋上菜園で野菜やハーブの栽培を行い、この収穫物を館内のレストランで使用しています。加えて、宿泊ゲストの廃棄したスーツケースをプランターとして再利用するなど、ユニークな取り組みが多くのメディアで取り上げられています。
養蜂の経緯と成果
屋上に設置した養蜂場での養蜂は、果菜類の受粉を目的として開始されました。地上約53メートルの高所で、ミツバチたちが定着するか不安もありましたが、実際には5月の訪問時に13キロの蜂蜜を初採取。その後も、6月には25キロ、8月には35キロと順調に収穫を重ね、10月中旬には年内最後の採蜜を見込んでおり、総計85キロの蜂蜜を目指しています。
また、養蜂活動は果菜類の受粉も順調であり、ズッキーニやメロン、カボチャなどがすでに収穫され、これらは館内レストランでのメニューに活用されています。
「庭のはちみつ」の販売とメニュー
「庭のはちみつ」は、2024年10月4日から館内レストラン「ダイニング 流」で提供されます。朝食ビュッフェではヨーグルトに添えられ、オリジナルドリンクとして「ハニーレモンスカッシュ」や「ハニーブランデーフィズ」にも使用されます。また、瓶詰め販売もスタートし、SpringとSummerの2種類が各々120グラムで4,980円(税込)で販売されます。利用者は20%割引が適用される特典も用意されています。
脱炭素社会に向けて
庭のホテルは、環境に対する意識が高まる中、循環型社会を実現するために「eco庭」プロジェクトを通じて、地域コミュニティとの連携を深める努力も行っています。このプロジェクトは、リサイクルやアップサイクルを推進し、持続可能な環境保護の取り組みを支えています。特に、江戸時代から続く日本の伝統的なリサイクル文化を尊重し、先人たちの知恵を生かした運営を目指しています。
未来の展望
庭のホテルは、今後もこのプロジェクトを進化させ、都市養蜂を通じて生物多様性の向上に寄与していく考えです。特に、都市部における自然の保護と生態系の再生を目指し、地域全体での環境意識の高揚に貢献していくことでしょう。これにより、庭のホテルが提案する新たなライフスタイルが多くの人々に広がることを期待しています。