I-PEXが新たに登場した低背FPCコネクタ「CABLINE(R)-CAL IIF」
I-PEX株式会社は、情報通信機器の内部接続に最適なFPC接続用コネクタ「CABLINE(R)-CAL IIF」を発表しました。この新しい製品は、ノートブックPCのディスプレイパネル接続において、60%の世界シェアを誇る「CABLINE(R)」シリーズの一環であり、今月より販売が開始されます。
高速伝送とEMC対策の両立
「CABLINE(R)-CAL IIF」は、最大32Gbpsの高速伝送が可能な0.4mmピッチのコネクタで、最大嵌合高さ0.9mmの低背設計です。加えて、ZenShield(R)テクノロジーを搭載し、効果的なEMC対策を施しています。このように、高速伝送とノイズ対策が一体となった設計により、情報通信機器の製品設計における自由度を飛躍的に向上させることが期待されています。
開発の背景
現代の情報通信機器市場では、高速なデータ伝送と部品の小型化が急務となっています。各種のIoTデバイスが搭載するアンテナの周波数帯との干渉問題や、伝送損失の削減が求められる中、ノイズ対策を施した電子部品が必要不可欠です。特に、ディスプレイパネルの接続には、より小型のFPCコネクタに対するニーズが高まっています。
そのような背景をふまえ、I-PEXは顧客の製品設計におけるさらなる自由度を実現するために、低背でありつつも高速信号を安定して伝送できる「CABLINE(R)-CAL IIF」を開発しました。これにより、設計者はより創造的なアプローチが可能となります。
CABLINE(R)の特長
「CABLINE(R)」シリーズは、ディスプレイやカメラモジュール、サーバーに使用される細線同軸コネクタとして広く認知されています。I-PEXは1996年に世界初の細線同軸コネクタ「CABLINE(R) I」を開発し、その後もユーザーのニーズに応える製品を提供し続けています。
ZenShield(R)のEMC対策
「ZenShield(R)」は、I-PEXの提供するコネクタの一つで、優れたEMC対策を実現しています。通信機器が小型化する現代の環境において、この技術は特に無線通信機能を持つ電子機器の基板設計を自由に行えるように助けています。
I-PEX株式会社について
I-PEXは、1963年に設立された精密金型メーカーで、以来数々の世界初や独自の製品を生み出してきました。「ものづくりソリューションエキスパート」を標榜するI-PEXは、コネクタやエレクトロニクス機構部品、自動車電装部品、半導体設備に関わる3つの事業分野に注力し続けています。
I-PEXは、未来のデジタル社会に向けた斬新な価値創造に貢献し、さらなる成長を目指しています。新製品「CABLINE(R)-CAL IIF」が、情報通信機器の設計者にとってどのような革新をもたらすのか、今後の展開が非常に楽しみです。