和歌山県の串本町で注目の取り組みが始まります。その名も「串本がちゃ」。2025年3月9日より販売がスタートするこのカプセルトイは、地域の魅力をぎゅっと詰め込んだ商品です。制作には、地元の高校である和歌山県立串本古座高等学校の生徒たちが関わっており、地域企業や自治体と手を組んだ産学官連携プロジェクトとして進められました。
これまでの5ヶ月間、生徒たちは実践的な学習を通じて、地域資源やその魅力を再発見することに取り組んできました。授業では14回の授業に加え、1度の休日学習を実施し、地元の行事や業者の訪問を通じて、カプセルトイの企画から製作、販売までの過程を体験しました。この活動を通じて、経済やマーケティングの基礎を学び、貴重な経験を積みました。
特に印象的なのは、このカプセルトイの素材に地元の木材会社からの端材を使用している点です。地域の資源を有効活用することで、環境への配慮も行っています。商品の封入作業は福祉事業所が担当し、地域の連携が実現しました。
販売価格は500円(税込み)。販売場所によって異なるラインナップが用意され、多彩な串本町の魅力を体験しながら、カプセルトイを楽しむことができます。観光客だけでなく、地元の方にも手に取っていただき、串本町の新しい魅力を知ってもらうことを目指しています。
2025年3月8日には、串本古座高等学校で完成お披露目会が開催されました。このイベントでは、生徒たちが司会を務め、温かい雰囲気の中で進行しました。参加企業や地域の関係者からのサプライズで、串本町のキャラクター「まぐトルくん」が登場し、会場は一層盛り上がりました。生徒たちは、自分たちの努力の成果が形になったことに喜びを感じ、「がちゃ」を回して楽しみました。
高校生たちからは、「みんなでアイディアを出し合ってできたものが、多くの人に楽しんでもらえたら嬉しい」「商品の完成形を想像できていなかったが、無事に形になって安心している」との声が寄せられました。彼らにとってこの取り組みは、地元串本町への愛着を深める大きな機会となっています。
このプロジェクトは、リゾートサテライトオフィスビルを運営するオーエス株式会社が関与し、地域活性化を目的とした連携協定によって実現しました。将来的には、さらに多くの地域活性化に向けた取り組みが期待されています。地域と人々をつなぐ活動を通じて、若者たちの未来と地域を豊かにする道を歩んでいきます。
「串本がちゃ」は、地域の魅力を伝える素晴らしいアイデアが詰まった商品です。串本町の未来を担う高校生たちの挑戦は、ぜひ応援したいですね。