日研トータルソーシングが新たな技能研修施設を開設
日研トータルソーシング株式会社は、愛知県知立市に新しい技能研修施設を開設しました。これには、自動車製造ラインの各工程を網羅した「知立技能センター」と、初となる溶接専門の「東海溶接技能センター」が含まれています。このプロジェクトは、2025年7月10日に正式に始まります。
知立技能センターの特徴
自動車業界では、電気自動車(EV)や自動運転技術の普及に伴い、生産方式の変化が求められています。多品種少量生産や市場の変動に対応するためには、限られた人材で製造ラインをカバーする柔軟性が重要です。そこで、知立技能センターが誕生しました。この施設では、組立、塗装、物流、検査といった製造工程に特化した基礎研修を行います。
また、職場に応じたスキル習得が可能で、スタッフは希望する職種に応じて、事前に必要な研修を受けることができます。これは適性に合った就業環境を保証する取り組みであり、自動車業界の持続可能な発展に寄与することを目指しています。
東海溶接技能センターの設立背景
最近では、溶接工の求人数が高まる一方で、技術者の数が減少しています。特に、ロボットによる自動溶接が進展している中、従来型の溶接作業では人的技術が不可欠です。中小企業では、高コストのロボット導入が難しいため、熟練した技術者の確保が急務となっています。実際、愛知労働局の調査によると、「金属加工・溶接検査工」の求人倍率は4.39倍と高水準にあります。
また、作業環境や技術習得の難しさから、就業後の離職率も高くなっており、これが人材確保と育成、定着における大きな課題となっています。この状況に対応するため、東海溶接技能センターでは、溶接の基礎から半自動溶接、Tig溶接に至るまで、実践的な研修を提供します。現場のニーズに応じたカスタマイズ研修にも対応し、即戦力となる人材の育成に貢献します。
施設概要
知立技能センターと東海溶接技能センターの所在地は、愛知県知立市東上重原5丁目21番地です。日研トータルソーシングは、業種や職域を超えた人材ソリューションを通じて、人々や企業、社会の可能性を広げていく「人的資本創造企業」として、ますますの発展が期待されます。
会社情報
日研トータルソーシングは1981年4月に設立され、東京都大田区に本社を構える総合人材サービス企業です。業務請負、人材派遣、人材紹介など、多岐にわたるサービスを提供しています。代表者は清水浩二氏で、今後の更なる成長が注目されています。