大阪府北部の里山地域でEVトゥクトゥク導入
大阪府北部の能勢町と豊能町で、新たに導入されたEVトゥクトゥクが地域の交通課題解消に向けた実証実験をスタートしました。これは、地域の交通インフラの維持と観光振興を目指した取り組みです。特に、近年の人口減少や新型コロナウイルス感染症の影響により、公共交通機関の利用者数が減少し、バス路線の撤退や鉄道の減便が進んでいるため、地域住民や観光客にとっての移動手段の確保が急務となっています。
EVトゥクトゥクの概要
今回導入されるEVトゥクトゥクは、二台で稼働し、動力にはゼロカーボンの電気を使用します。このトゥクトゥクは最大4人乗りで、運転免許を保持している方であれば誰でも運転可能。最高速度は60キロメートルで、小回りも利くため、里山ならではの景観を楽しみながら観光スポットへの移動ができます。
地域交通の背景
能勢町と豊能町では、公共交通事業者の収益性が低下し、バス路線の撤退や鉄道の減便が続いています。特に、観光名所として知られる妙見山へアクセスする「妙見の森ケーブル」も2023年12月に営業を終了する予定であり、地域経済や観光業に対する影響が懸念されています。このような背景から、地域住民を対象にしたワークショップで交通課題について議論し、EVトゥクトゥクの導入が決定されました。
イベントと観光ツアー
今後予定されている取り組みとしては、地域イベントでの試乗会や来場者の送迎、キャンプ場や狩猟体験などの観光スポットを巡るツアーの実施が計画されています。これにより、地域への観光客誘致を図るとともに、地域住民の交通手段の確保も目指します。取材をご希望の方は、事前にお問い合わせいただくことで参加可能です。
持続可能なまちづくり
このプロジェクトを進める株式会社能勢・豊能まちづくりは、「本気でつくる。このまちのみらいを、あなたとともに。」を理念に掲げ、地域電力事業を通じた持続可能なまちづくりに全力で取り組んでいます。ロゴには地域の象徴である山や川、電気の色合いが表現されており、地域への思いが込められています。これはエネルギー事業を通じて地域環境の保全に貢献したいとの意思も反映されています。
大阪府北部の里山地域におけるEVトゥクトゥクの導入は、地域の活性化と観光振興に貢献する大きな一歩です。これからの活動に期待が高まります。