サンコール、HV/BEV向け事業拡大
2022-05-13 15:00:08
京都の自動車部品メーカー・サンコール、HV/BEV向けシャントバスバー事業に2.5億円投資!生産能力増強で海外需要拡大へ
京都の自動車部品メーカー・サンコール、HV/BEV向けシャントバスバー事業に2.5億円投資!生産能力増強で海外需要拡大へ
京都市南区に拠点を置く自動車部品メーカーのサンコール株式会社は、HV(ハイブリッド車)やBEV(電気自動車)向けのシャントバスバーの生産能力増強に向け、2.5億円の投資を決定しました。同社は、2023年4月に完成予定の国内新拠点に生産ラインを新設し、同年10月からの稼働開始を目指しています。
サンコールは、70年以上、日本の自動車産業と共に歩んできた、ばね用線材メーカーです。エンジンやミッションなど、車の基幹部品メーカーとして、トヨタ自動車をはじめとする主要自動車メーカーとの強固な信頼関係を築いています。
近年では、EV化の流れを受け、カーボンニュートラル実現への貢献を中期経営目標に掲げ、エンジン車部品メーカーからEV製品メーカーへの転換を図っています。2020年4月には、シャントバスバーの製造・開発拠点として「京都南工場」を開設し、2022年2月には同工場が国際規格IATF16949を取得しました。これは、欧米の主要な自動車メーカーで求められる高レベルな品質マネジメントシステムの構築と運用実績が認められた証であり、顧客にとって製品の信頼性を裏付ける重要な基準となっています。
サンコールは、従来の弁ばねやリングギア等の既存事業で培った材料塑性加工技術を活かし、独自の加工方法で高品質なシャントバスバーを製造しています。特に、銅と抵抗体に加工を加えた上で結合させる独自の工法は、従来の連続溶接工程では実現できなかった複雑な設計を可能にし、締結部発熱による電力損失のデメリットを解消しています。また、検出端子としてのピンの設計・接合も自社内で担うことで、検出精度の保証も強化しています。
サンコールは、顧客のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズ提案も強みとしています。アルミと銅のバイメタル材料や、めっき・塗装などの表面処理など、顧客の設計に合わせた提案を行い、高品質で信頼性の高い製品を提供しています。
現在、サンコールのシャントバスバーは、電動フォークリフトやHVトラック、自動搬送装置(AGV)、太陽光発電装置など、様々な用途で採用されています。2019年には国内商用HVトラックに採用され、現在では欧州・北米の自動車メーカーでのサンプル評価と量産供給が始まっています。
今回の投資による生産能力増強は、サンコールのグローバル事業拡大を加速させるものとして期待されています。同社は、今後、欧州・米国にも拠点を設立し、グローバル市場での更なる量産拡大を目指しています。
サンコールの強み
サンコールの強みは、以下の点が挙げられます。
70年以上培ってきた材料塑性加工技術
独自の加工方法による高品質なシャントバスバーの製造
顧客のニーズに合わせた柔軟なカスタマイズ提案
グローバル市場での高い評価
今後の展望
サンコールは、今後もEV化の流れを捉え、高品質な製品とサービスを提供することで、グローバル市場での更なる成長を目指しています。特に、欧州・米国市場での事業拡大に注力し、世界中の自動車メーカーに貢献していくことが期待されます。
会社情報
- 会社名
-
サンコール株式会社
- 住所
- 京都府京都市右京区梅津西浦町14番地
- 電話番号
-
075-881-8111