思春期世代の心を読み解くセミナー開催レポート
2025年2月19日、東京都新宿区にある認定NPO法人3keys主催の第27回Child Issue Seminarが、丸の内の会場で行われました。テーマは「『問題を起こす力』のある思春期世代の心を読み解く」というもので、特に思春期の子どもたちへの支援の重要性が議論されました。参加者は、心理学の専門家や教育関係者、保護者と多岐にわたり、その熱気から思春期世代への関心の高さが伺えました。
セミナーの冒頭では代表理事の森山誉恵氏の開会挨拶が行われ、思春期世代における支援や研究の不足が指摘されました。森山氏は、3keysの誕生背景や、10代に特化した相談サイト「Mex(ミークス)」以及び居場所の運営など、団体の現在の活動についても詳しく説明しました。このセミナーは、思春期世代の問題を解決するための一歩となることを期待されています。
基調講演には、発達心理学を専門とする北海道大学の加藤弘通准教授が登壇予定でしたが、急遽オンラインでの参加となりました。講演では、思春期の心理メカニズムや自尊間式の低下といったテーマが取り上げられ、参加者には具体的な研究データが提示されました。また、会場での参加者同士の意見交換も活発に行われ、このテーマに対する興味が沸き立ちました。
加藤氏は、思春期の子どもたちに対応する上で特に重要な点を述べました。「子どもは言葉が少ないため、彼らの話を丁寧に聞くことが大勢を成す」と強調し、本音を引き出すことの難しさや方法論について具体例を挙げて解説しました。
その後、特別企画としてMeta日本法人Facebook Japanから栗原さあや氏が、保護者の見守り機能付きのInstagramの「ティーンアカウント」の導入を紹介しました。これがいかに子どもたちの安全を守るか、そして未成年者の性的コンテンツ拡散防止のプログラム「Take It Down」の開発についても言及されました。
参加者の感想
当日、参加者から寄せられた感想に「何かを見ることは何かを見ないこと」という言葉が特に印象に残ったとの声があり、彼らがこのセミナーを通じて、新たな視点を得たことが伺えました。参加者はこれにより、行政が思春期世代支援にさらに積極的になるべきだと考えるようになったとも述べています。
結論
今回のセミナーが、思春期世代の声を正確に社会へ伝える機会となり、必要な支援が届くことを願っています。3keysは今後もこのような取り組みを継続し、すべての子どもたちが権利を保障された社会を実現するために活動を続けていく意向です。
開催概要
- - 日時: 2025年2月19日(水) 14:00~17:00
- - 場所: 丸の内トラストタワーN館19階fabbit会議室
プログラム
「問題を起こす力」のある思春期世代の心を読み解く
- - 特別企画: Meta社より「ティーンアカウント」及び「Take It Down」サービスのご紹介
このセミナーのアーカイブは、2025年3月13日より配信予定です。詳しい情報は、Peatixサイトでお知らせします。