イグス株式会社の新しい製品発表
東京都墨田区に本社を置くイグス株式会社は、食品製造および包装業界向けに新しい製品ラインを追加しました。特に注目すべきは、環境に配慮したPTFEフリーの粉状コーティング材『イグリデュールIC-05PF』と、洗浄が容易なリニアガイド『ドライリンW-HYD』です。これにより、製造現場の衛生面と環境負荷が大幅に改善されることが期待されています。
PTFEフリーの粉状コーティング材
新たに登場した『イグリデュールIC-05PF』は、既存のPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を使用したコーティング材から置き換えることが可能です。これにより、将来のPFAS規制を意識した選択ができ、環境負荷を低減しながら高い摺動性と耐摩耗性を実現しています。また、コスト面でも優れたバランスを持ち、企業の競争力を高めるでしょう。さまざまな用途で使用可能なこの製品は、電気的特性を持つ部品へのコーティングに最適です。
リニアガイドのデザイン改革
続いて、食品製造業界に特化した『ドライリンW-HYD』は、FDAおよびEU基準に準拠しており、PTFEフリー素材を採用しています。この新しい設計は、EHEDG(欧州衛生工学・設計グループ)の衛生ガイドラインに沿っており、隙間が少ない構造で残留物やバイ菌の付着を防ぎます。さらに、キャリッジ部分には水や洗浄剤を素早く排出できる溝が設けられ、洗浄作業の効率を向上させています。
展示会での実物展示
これらの新製品は、2023年10月23日から開催される『TOKYO PACK』にて実際に展示される予定です。興味を持つ業界関係者は、この機会にぜひ足を運んで新しい技術を確認してもらいたいと思います。
持続可能な社会への貢献
イグスは、PFASフリーの製品開発を積極的に進め、これまでにも廃棄プラスチックで作られたサステナブルな自転車『igus:bike』の開発なども行ってきました。国連によって提唱されるSDGsの活動にも注力しており、「つくる責任・つかう責任」や「海の豊かさを守ろう」といった目標に対しても貢献しています。環境問題への取り組みとして、廃棄物削減や製品回収プログラムの実施を通じて持続可能な製品開発に努めています。
結論
イグス株式会社の新製品は、環境を考慮しつつ、業界内での競争力を保つための解決策を提供しています。食品業界において衛生面や環境負荷の問題は重要ですが、イグスの製品はその両方に対する有効な対策となるでしょう。今後も同社の動向に注目が集まります。