日本の虫除け文化がスリランカに与える影響
スリランカのクルネーガラで、虫除け文化を活用した新たな取り組みが動き出しています。それは、NPO法人S.O.L.(ソル)が推進する「生活衛生スペシャリスト」専門課程の設立です。この活動は、同法人が行う児童保護施設「ガールズホーム」の少女たちへのインストラクター養成プログラムから始まりました。特に、デング熱の撲滅を使命とする地元の熱血市長アジャンタ氏との連携が大きな原動力となっています。
この取り組みにより、スリランカ政府との連携が進み、幅広い地域に向けた恒久的な支援体制を確立することを目指しています。日本で培った虫除け技術や文化を生かし、スリランカの公衆衛生向上に貢献しようとする努力は、地域住民にとっての新しい生活様式を作る大きな一歩となるでしょう。
スリランカ大使館との面談
最近、S.O.L.のメンバーは駐日スリランカ大使館を訪問し、活動報告と今後の構想を次期大使ピヴィトゥル・ジャナック・クマ―ラシンハ氏や公使セサット・タンブガラ氏に説明しました。大使の誠実で実直なお人柄に触れ、私たちは大変な驚きとともに敬意をもって接しました。特に、彼がさまざまな国内イベントに積極的に参加している様子は、彼のスリランカ文化のPRへの熱意を物語っています。
面談は、予定を大きく超えるほど熱心なものであり、保健省との連携や感染症研究室のネットワーク、持続可能な支援体制の構築について話し合われました。また、AMIDO(防虫網戸)を利用した生活衛生教育の重要性についてもより一層期待が寄せられました。
「生活衛生スペシャリスト」の育成
S.O.L.は、スリランカのテクニカルカレッジと協力して「生活衛生スペシャリスト」専門課程の設立を準備しています。この資格を有する人材は、地域の安心・安全・快適な住環境を確保するために必要な知識を持つ複合型の専門家です。特に、虫除けの知識や建築、感染症の理解に加え、行政申請や法制度への理解を兼ね備え、地域住民と共に活動できる能力が求められます。
このプログラムは、デング熱予防教室のインストラクターとして育てられた少女たちの成長を基盤としています。彼女たちの未来が本プロジェクトの希望であり、地域社会への大きな貢献につながると信じています。このように、クルネーガラの地から世界に広がる可能性を私たちは感じています。
支援の呼びかけ
私たちの取り組みに賛同し、共に歩んでくださる方々へ。カリキュラムの開発や教材製作など、今後の挑戦には資金が不可欠です。クラウドファンディングの計画や助成金の申請に加え、寄付も受け付けております。詳しいご支援方法については、ぜひご確認ください。
S.O.L.の活動概要
NPO法人S.O.L.は、スリランカの多様な教育プラットフォームを通じて、文化交流や情報提供を行ってきました。特にデング熱対策においては、2015年からこれまでに320kgもの蚊取り線香を寄贈しており、現地の幼稚園や学校、高齢者施設など、延べ6,000人に支援を行っています。今後もスリランカの人々に、より良い暮らしを届けるための活動を続けていきます。