イベント業界が誇る新しい取り組み、カーボンカリキュレーター
イベント業界が共同で開発した「EVENT CARBON SIMULATOR」が、サステナビリティ対応へ新たな一歩を踏み出しました。これは、一般社団法人日本イベント産業振興協会(JACE)に加盟する15社が協力し、2025年からの情報開示義務化に対応するために設計されたものです。この取り組みは、企業が温室効果ガス(GHG)を正確に把握し、その排出量を透明かつ客観的に開示できるようにすることを目的としています。
開発の背景
サステナビリティ基準委員会(SSBJ)による新たな情報開示の義務化が進む中、企業は温室効果ガスの排出量をいかに正確に把握し、開示するかが大きな課題となっています。特に、サプライチェーン全体の情報開示(スコープ3)の要求も見込まれるため、業界全体の基準を整える必要性が高まっています。こうした背景から育まれた「EVENT CARBON SIMULATOR」は、イベント活動の各プロセスを網羅的に捉え、誰が計測しても同じ結果が得られるような算定の一貫性と再現性を追求しています。
主な特徴
1. 高精度な算定
「EVENT CARBON SIMULATOR」は、従来の算定手法とは異なり、「重量ベース」での算定を採用しています。これは、金額ベースでは見落とされる可能性のある算定誤差を軽減することが目的です。この方法により、より客観的で透明性の高いエビデンスを提供することが可能になります。
2. 業界標準ルールの確立
個社ごとの基準設定にとどまらず、JACEを通じて業界全体で共通の算定ルールを構築。このルールは、株式会社博報堂プロダクツが2024年6月に提供開始する「SUSTAINABLE ENGINEERING CARBON SIMULATOR」をもとに設計されています。これにより、イベント間での比較が行いやすく、業界全体としての削減目標設定が可能になります。
今後の展望
2026年4月からの試験運用では、実際の現場データを使用してユーザビリティと精度の向上に努めていきます。この運用から得られた成果をもとに、一般公開に向けた活動を進めていく予定です。
目指すビジョン
運用ワーキンググループは、「EVENT CARBON SIMULATOR」を通じて、イベント業界が同じ基準で環境負荷を低減し、その結果をデザインの質で競い合える健全な競争環境を育むことを目指しています。この取り組みが、業界全体のサステナビリティ対応の標準となり、持続可能なイベント文化の形成に寄与することを期待しています。
参加企業
本カリキュレーター開発に参加した企業は以下の通りです:
- - 株式会社アートフリーク
- - 株式会社泉宣宏社
- - 株式会社ADKクリエイティブ・ワン
- - 株式会社ジールアソシエイツ
- - 株式会社JTBコミュニケーションデザイン
- - 株式会社丹青社
- - 株式会社テー・オー・ダブリュー
- - 株式会社電通ライブ
- - 株式会社トーガシ
- - 株式会社乃村工藝社
- - 株式会社博報堂プロダクツ
- - 株式会社フジヤ
- - 株式会社マッシュ
- - 株式会社ムラヤマ
- - 株式会社レイ
この新たな取り組みが、イベント業界におけるサステナブルな文化を育む重要な一歩となることを願っています。