モデルナがCEPIと協力し新たなインフルエンザワクチン開発へ向けて資金提供
mRNA技術によるインフルエンザワクチン開発
2025年12月18日、米国マサチューセッツ州ケンブリッジのモデルナ社が、感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)から最大5420万米ドルの資金提供を受けることが発表されました。この資金は、モデルナが開発中のmRNAベースのH5パンデミックインフルエンザワクチン「mRNA-1018」の承認取得に向けた第3相臨床試験を支援するために用いられます。これは、急速に変化する公衆衛生の脅威に対するグローバルな備えを強化する重要な一歩です。
この新たな第3相臨床試験は、パンデミックインフルエンザを対象としたmRNAワクチンとして初めての試みであり、世界のワクチン供給における選択肢を広げる期待が寄せられています。CEPIの「100日ミッション」に沿えば、新たなパンデミックの脅威が現れた場合、100日以内に安全で有効なワクチンを開発することを目指しています。
CEPIの取り組み
CEPIの最高経営責任者、リチャード・ハチェット博士は、「パンデミックインフルエンザの脅威は、依然として世界保健安全保障の最大の課題の一つである」と述べています。このパートナーシップは、単にワクチンの科学を進めるだけでなく、その在り方を根本から変革する可能性を秘めています。mRNA技術の柔軟さと迅速さを活かすことで、応答までの時間を劇的に短縮し、すべての人々に公平なアクセスを実現することができると言われています。
また、モデルナのCEOであるステファン・バンセル氏も、CEPIからの支援を受けることを光栄に思い、mRNA技術が迅速に新たな健康の脅威に対応するための重要な役割を果たすと語っています。モデルナは、ヘルスセキュリティの強化と「100日ミッション」の実現に向けて、CEPIとのパートナーシップをさらに深化させていくことを目指しています。
mRNAワクチンの特性
従来のインフルエンザワクチンは、ウイルスを鶏卵や細胞培養で増殖させるため、製造には時間を要するという課題があります。しかし、mRNAワクチンはウイルスの遺伝子配列が分かれば、数時間から数日で設計可能で、迅速な大規模生産が可能です。この特性は、新たなパンデミックが発生した場合の迅速な対応において必須の強みとなります。
モデルナは、パンデミックが発生した際には、H5パンデミックインフルエンザワクチンの20%を低・中所得国に適正価格で供給することを約束しています。この取り組みにより、すべての人々に平等にワクチンへのアクセスを提供することを目指します。
臨床試験の展望
2026年初頭には第3相臨床試験が予定されており、英米を対象にH5パンデミックインフルエンザワクチンの安全性と免疫原性が評価されます。この試験は、すでに良好な結果を示した第1/2相臨床試験を基盤としており、モデルナが開発中の季節性インフルエンザワクチン「mRNA-1010」のデータも利用されます。
結論
CEPIとモデルナの連携による新たなmRNAワクチンの開発は、未来のパンデミックに備えた革新的なアプローチであり、今後の進展に期待が寄せられます。この戦略的パートナーシップは、感染症対策の新たな可能性を開くものと言えるでしょう。
会社情報
- 会社名
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Moderna, Inc.
- 住所
- 200 Technology Square CambridgeMassachusetts
- 電話番号
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617-714-6500