南アフリカでECD実証
2020-09-25 10:00:04
南アフリカにおけるスマートロッカー「ECD」の実証実験開始
スマートロッカー「ECD」が南アフリカで始動
アフリカの物流業界で新たに注目を集めるのが、スマートロッカーを活用した配送サービス「ECD(Easy Collect & Drop)」です。この度、南アフリカにおいて実証実験が開始されることが発表され、期待と関心が寄せられています。南アフリカはEC市場が急成長を遂げており、その背景には豊かな消費者市場と急速なデジタル化が影響していますが、ラストマイル物流の課題も山積しています。
実証実験の詳細
ヨハネスブルグの大型居住エリアにあるショッピング施設に、2023年9月25日よりECDが設置され、ユーザーはスマートロッカーを介して簡単に郵便物の送付・受け取り・保管ができるようになります。さらに、近くの大規模集合住宅にもロッカーの設置が予定されています。利用者は、最寄りのロッカーを指定することで、手軽に荷物を送ったり受け取ったりできる仕組みです。
主なサービスオプションは以下の通りです:
1. 最終目的地への配送:荷物を最寄りのロッカーに預けることで、指定した住所まで配送。
2. ロッカー間での配送:二つのロッカーを指定し、一つのロッカーに荷物を預けることで、別のロッカーに配送。
3. EC商品購入時の受け取りおよび返品:提携先ECサイトで購入した商品をロッカーで受け取ることができる。
4. 保管サービス:荷物をロッカーに24時間保管できる。
これにより、EC企業や物流企業は配送効率を高め、再配達のコストを抑えると同時に、最終消費者にとっても便利で安価な送受信の方法が提供されます。
アフリカの物流市場と課題
そもそもアフリカでの物流市場は、2018年の時点で37兆円、ラストワンマイル市場は2.9兆円に達しています。急速にデジタル化が進む中、ECの需要が増加しているものの、実際には配送のコスト増加が問題視されているのが現実です。配送の遅延や再配送が発生する理由は多岐にわたり、渋滞や不明瞭な住所、整備されていない道路、分散した配達場所などが挙げられます。また、COVID-19の影響も無視できず、感染リスクの高い地域での配達が行われるため、大変な状況となっています。
未来への展望
アンドアフリカ社は2021年初頭に南アフリカで正式にECDをローンチし、さらにはエジプト、ナイジェリア、ケニア、ガーナといった他のアフリカ諸国への展開を計画しています。この新しい取り組みは、アフリカのラスマイル物流の問題解決に貢献するだけでなく、経済発展にも寄与することが期待されています。
代表取締役の室伏氏は、アフリカでの新しい産業創出の可能性について言及し、スマートロッカー技術の有用性を強調しています。再配達の抑制や温室効果ガス排出の削減を目指し、さらなる技術導入を進めていく姿勢を示しました。これからの進展に注目が集まります。
会社情報
- 会社名
-
アンドアフリカ株式会社
- 住所
- 東京都千代田区神田佐久間町1-16大橋ビル503
- 電話番号
-
050-6877-6045