KDDIとエリクソンが推進する新たな教育の形
2025年9月27日から、KDDI株式会社とエリクソン・ジャパン株式会社による新しい遠隔STEAM教育プログラムが始まります。この取り組みは「エリクソン×KDDI 遠隔STEAM教室」と名付けられ、離れている地域の子どもたちに、まるで同じ教室にいるかのような臨場感をもたらします。特に注目すべきは、このプログラムが地域の教育機会における格差の解消を目的としている点です。
取り組みの背景と狙い
KDDIとエリクソンは、2022年からのSTEAM教育の一環として、デジタル教育支援プログラム「Connect to Learn:デジタルラボ・プログラム」を展開してきました。このプログラムは、主に小学校6年生を対象にしたもので、プログラミングや新しいテクノロジーの基礎を楽しく学べる内容が特徴です。
しかし、教育資源の格差が問題となっており、特に生成AIなどの新しいスキルを学ぶ環境には地域差が見受けられます。KDDIの調査によれば、プログラミングスキルを習得したいと考える親が多い一方で、地方では教室が少なく、アクセスの問題が存在しています。これに対し、本プログラムは「空間自在コネクター」を活用し、物理的な距離を超えて学ぶことを可能にします。
実施内容とプログラムの展望
2025年の初回講座では、KDDIの高輪本社とエリクソン仙台オフィスを拠点に、小学5年生から中学1年生を対象としたロボット教育プログラムが行われます。このプログラムは、参加者が実際にロボットを組み立て、プログラミングを行う体験を通じて学ぶことができるよう設計されています。52名の児童が参加できるこのイベントは、未来のクリエイターやエンジニアを育成する重要な一歩となるでしょう。
今後は2026年にゲームクリエイター教室や生成AI教室を予定しており、KDDIはさまざまなパートナーと連携して、全国の教育機関にこのプログラムを広める考えです。これにより、教育のDX(デジタルトランスフォーメーション)が進展し、「誰もが、いつでもどこからでも、誰とでも、自分らしく学べる社会」の実現に向けた取り組みが加速します。
参加方法と注意事項
今回の教育プログラムには参加申し込みが必要です。応募は2025年9月15日まで受け付けられ、応募多数の場合は抽選が行われます。参加対象は小学5年生から中学1年生で、保護者の同伴が求められます。参加費は無料であり、教育機会の拡大に貢献するこのイベントに、ぜひご注目ください。
このように、KDDIとエリクソンが共同で推進する遠隔STEAM教育プログラムは、地域格差の解消だけでなく、未来の子供たちに必要なスキルを育む新しい教育の形を示しています。