栗林商船、6隻体制への移行と神明丸の運航開始
栗林商船株式会社は2025年10月22日から新しいRORO船「神明丸」の運航を開始します。この新しい船の追加により、従来の5隻体制から6隻に増便し、より強化された物流サービスを提供していく方針です。
日本の物流網を支える強化策
同社は、東京と大阪の主要幹線を中心に、日本の物流網の中核を担っています。「神明丸」の投入によって、仙台〜大阪間等の独自航路でも、輸送能力はさらに向上します。これにより、物流の安定化が図られ、海上モーダルシフトの推進にも期待が寄せられています。
海上モーダルシフトを通じて、トラック輸送からのCO₂排出量削減が見込まれており、具体的には仙台~大阪間では約2.32トンのCO₂削減が可能です。これは、一般的なガソリン車の年間排出量に匹敵する数値です。
増加する寄港回数と利便性の向上
新たに6隻体制に移行することで、大阪港への寄港回数が増加します。これにより、東京港と大阪港を結ぶ便はもちろん、仙台港と大阪港の間の輸送の利便性も格段にアップします。特に当社が唯一のRORO船事業者である仙台~大阪間の航路が強化されることで、より多くの物流ニーズに応えることが可能になります。
高い定期運航率とBCP対策
栗林商船の定期運航率は98.78%にも達しており、これは悪天候や災害時における事業継続計画(BCP)対策としても大いに役立ちます。この高い定期運航率を元に、安定した輸送サービスを提供し続けることが同社の強みです。
ドライバー不足への対応
トラックドライバーの不足が叫ばれる中、栗林商船は長時間労働の是正にも取り組んでいます。東京〜大阪間をトラックで運送すると、約10~12時間の運転が必要ですが、RORO船を使うことでその時間を3時間に短縮することが可能です。