ビンゼレックスが承認
2022-01-20 14:58:56

乾癬治療の新たな選択肢「ビンゼレックス」が日本で初承認

新しい乾癬治療薬「ビンゼレックス」登場



ユーシービージャパン株式会社が、IL-17AとIL-17Fを同時に選択的に阻害する新しい乾癬治療薬「ビンゼレックス」を厚生労働省から承認されたと発表しました。この薬剤は、難治性の慢性皮膚疾患である乾癬に対して、新しい治療選択肢を提供します。特に、尋常性乾癬や膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症といった、従来の治療に満足できなかった患者さんにとって期待される存在です。

乾癬とは?



乾癬は、免疫系の異常によって皮膚細胞が過剰に増殖することで発症する疾患です。通常、皮膚の赤い盛り上がりや銀白色の鱗屑が特徴で、強い痒みを伴うこともあります。患者の生活の質(QOL)を著しく損なうことがあり、世界では約1億2500万人がこの病状に患っています。日本国内でも、約43万人が乾癬に苦しんでいると見積もられています。

ビンゼレックスの特長と効果



「ビンゼレックス」は、ヒト化モノクローナルIgG1抗体であり、IL-17AとIL-17Fという炎症性サイトカインを選択的に阻害します。この作用により、従来の治療に比べてより高い効果が期待されます。薬剤の初回投与は1回320mgで、16週間は4週間間隔で皮下注射し、その後8週間間隔で投与を続けます。これにより、患者の皮膚症状の著しい改善が期待されます。

承認の背景とグローバル試験



今回の承認は、BE READY、BE VIVID、BE SUREという3つの国際的な第III相試験及びBE BRIGHTという長期投与試験の結果に基づいています。これらの試験によって、ビンゼレックスが中等度から重度の乾癬患者において高い有効性と安全性を示したことが確認されています。

欧州に続いて日本でも



ビンゼレックスは、すでに2021年8月に欧州での承認を得ており、今回の厚生労働省による承認は日本国内における最初の承認となります。ユーシービージャパンは、乾癬患者のニーズに応える新たな治療法が提供できることを期待しています。

患者への想い



同社の代表取締役社長である菊池加奈子氏は、「多くの乾癬患者が皮膚症状から解放され、当たり前の生活を楽しめることを願っています。」と述べており、ビンゼレックスが患者にとっての価値を創出することを使命としています。この新薬が、従来の治療に満足できない患者に対して希望の灯となることが期待されています。無限の可能性を持つ「ビンゼレックス」は、乾癬治療の新たなスタンダードとなるでしょう。

会社情報

会社名
ユーシービージャパン株式会社
住所
東京都新宿区西新宿8-17-1新宿グランドタワー13F
電話番号
03-6864-7500

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