2025年夏休み旅行予約動向：海外・国内ともに好調を維持

2025年夏休み旅行予約動向

株式会社エイチ・アイ・エス（HIS）が発表した2025年の夏休み旅行予約に関する調査結果は、旅行業界にとって非常に興味深いものとなっています。調査は2025年6月23日に実施され、2025年7月19日から8月31日の期間に出発する旅行のお申し込みを対象にしています。

海外旅行の好調な動向

2025年の夏休みにおける海外旅行予約者数は前年比108.2％に達し、中でも平均単価は204,300円と前年比107.0％の値で推移しています。この結果から、旅行者の需要がいかに高まっているかがうかがえます。特に長距離路線、例えばヨーロッパや中近東方面の予約が急増し、前年度比でそれぞれ117.4％、136.2％の伸びを見ています。

予約を行うタイミングも前年よりも早まっており、特に2025年5月の予約が全体の32.7%を占めています。加えて、お盆前の週末である8月9日（土）と10日（日）に出国する旅行者が多いことも特徴的です。家族連れの旅行者が44.9%を占める中、「カップル・ご夫婦」が19.5%と、ファミリー層の需要が増加していることが顕著です。

人気の旅行先は前年同様に「ソウル」、「台北」、「ホノルル」となっていますが、ホノルルは前年比120.3%という高い成長率を記録しています。特に米ドルの為替レートが前年よりも安定し、旅行の敷居が下がったことが影響していると考えられます。最近ではANAの「FLYING HONU」が成田路線でのダブルデイリー運航を開始し、予約数が増える要因となっています。さらに、関西～グアム線の運航再開も大きく影響し、グアムの予約者数が前年比208.2%を達成しています。

予約者数の急上昇ランキングでは、ビザ免除後の中国の「上海」が前年比249.2%と圧倒的な伸びを見せています。一方、エジプトのカイロやバルセロナも注目を集めており、日本国内での展示会が影響していると考えられます。

国内旅行も高評価

国内旅行についても、前年比107.6%という良好な伸びを見せています。特に、「沖縄県」が前年比110.7%と人気で、7月末に大型テーマパークが開業することも影響しています。平均単価は95,000円、前年よりも104.1%の上昇です。特に沖縄の航空券価格が自ずと影響し、予約者数も高い数値を記録しました。

予約のピークも海外旅行とは異なり、7月27日（日）に集中しています。「大阪府」は万博開催の影響を受け、前年比192.9%という大幅な増加を見せました。また、「島根県」は比較的割安な旅行先として人気があり、出雲大社や玉造温泉への需要が高まっています。

これらの動向から、2025年の夏休み旅行は、需要が増加し続ける中で、特に海外・国内双方の市場が盛況であることが明らかになりました。旅行を計画されている方は、人気の出発日や目的地を考慮し、早めの予約をお勧めします。今後もHISからの新しい情報に注目していきましょう。