福祉型保護犬猫カフェ「ANELLA CAFE」の成長戦略
株式会社ANELLA Group(旧:株式会社DT)が運営する福祉型保護犬猫カフェ「ANELLA CAFE」は、近年の社会課題解決型ビジネスとして注目を浴びています。この度、同社はシリーズAラウンドで1.55億円の資金を調達し、累計調達額は3.4億円に達しました。この調達により、全国展開を加速し、さらなる成長を目指すとしています。
ANELLA CAFEの理念
「Change one life forever.」をミッションに掲げるANELLA CAFEは、保護された犬や猫と、就労を希望する障がい者たちが共に過ごすことで互いに支え合う場所を提供しています。単なる「ふれあいカフェ」ではなく、保護動物の新しい家族探しを助けるとともに、就労支援B型事業の一環として障がい者の社会参加を促進しています。
ユニークなビジネスモデル
ANELLA CAFEは、保護犬猫ふれあい施設としての機能に加え、障がい者の就労支援を兼ね備えています。このユニークなビジネスモデルによって、里親探しにも役立ち、かつ障がい者にとっての就業訓練の場ともなっています。フランチャイズモデルを展開することで、さらに多くの店舗設立が進められており、2024年5月には50を超える開所が決定しています。
営業収益の多様化
就労継続支援B型事業において、主な収益源は国の給付金ですが、保護犬猫ふれあい施設としての入場料や物販、トリミングからの収益も強化されているため、経営の安定性も確保されています。このデュアル収益モデルにより、事業は持続可能な形で運営されており、3ヶ月程度で黒字化することも見込まれています。
資金調達の目的
調達した資金は、以下の重要な分野に使用される予定です。
1.
本部保護施設の拡張
常時1,000頭規模の保護動物を受け入れられるシェルターの増設と、動物管理体制の高度化。
2.
FC店舗サポート体制の強化
全国展開を支えるスーパーバイザーの採用・教育と、獣医師チームの発足。
3.
広告宣伝の強化
保護犬猫の認知向上を狙った広告活動の拡充。
これらの取り組みにより、ANELLA CAFEは今後2〜3年で全国展開を本格化させる予定です。
投資家の期待
投資家からも強い期待が寄せられています。1992インパクトファンドの代表理事や他の著名な経営者たちが、ANELLA CAFEの社会的意義とビジネスモデルに対する期待を表明しています。特に、伊東大輝代表の理念や行動力に対する評価が高く、社会課題に挑む姿勢が注目されています。
代表のメッセージ
伊東代表は、「私たちの目標は単なる保護施設や福祉事業ではなく、命に優しく、尊重される社会を築くことです。全国にやさしさのインフラを広め、犬猫の命を救うと同時に、障がいのある方々の誇り高い働き場所を提供することが私たちの果たす使命です」と語っています。
まとめ
振り返れば、ANELLA CAFEは新たな事業モデルを提案し、動物保護と障がい者支援という2つの社会課題に向き合っています。今後の全国展開によって、このビジネスがさらに拡大し、多くの人々と動物たちの人生を変える可能性が期待されています。