PROGOS® Japanese
2023-07-25 15:33:20
外国人材の日本語力向上を図る新しい試験「PROGOS® Japanese」とは
外国人材の日本語力向上を図る新しい試験「PROGOS® Japanese」
外国人材の雇用が進む中、日本語を母語としない社員とのコミュニケーションに課題が浮かび上がっています。従来の日本語能力テストは、読む力や聞く力を測るものが主流であり、実際の職場での会話能力を直接計るテストはほとんど存在しませんでした。この状況を受け、バベルメソッド株式会社が開発したのが、CEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)基準に基づく日本語会話テスト「PROGOS® Japanese」です。
PROGOS® Japaneseの目的と特徴
「PROGOS® Japanese」では、外国人社員の日本語コミュニケーション能力を具体的に評価し、適切な日本語学習へとつなげることを目指しています。テストはオンラインで受験可能で、口頭による自由回答形式です。そして学習効果を高めるためのフィードバックシートも提供され、受験者が自らの課題を把握しやすくしています。
このテストは東京外国語大学との共同研究によって開発されており、十分な研究成果が裏打ちされています。2023年の日本語教育学会では、テストの開発過程やAIによる採点の目指す方向性が発表され、高い注目を集めました。
PROGOS® Japaneseと日本語能力試験の相関
バベルメソッド株式会社では、「PROGOS® Japanese」の受験データをもとに、日本語能力試験(JLPT)との相関を調査しました。調査は2022年7月から2023年6月まで行われ、351名の受験者が日本語能力試験のレベルを記入しました。
調査の結果、「話す力」を測るPROGOS® Japaneseと、読む・聞く力を評価する日本語能力試験との間には明確な相関がないことが分かりました。
調査からわかったこと
1. 相関関係:同じ日本語能力試験のレベルを持つ受験者でも、PROGOS® Japaneseでの結果には大きなバラツキがあります。これは、話す力と受信技能は必ずしも連動しないことを示しています。
2. 高いJLPTスコアでも発信力が不足:日本語能力試験のN1やN2に合格した受験者の中にも、PROGOS® Japaneseで基本レベルのスコアを記録した人がいました。このことで、読む・聞く力と話す力は別々に評価されるべきだということが明確になりました。
3. 逆のケースが極めて稀:日本語能力試験のレベルが低い受験者が、PROGOS® Japaneseで高評価を得ることはほとんどありません。これは、一定の受信技能が会話能力に大きく影響を与えた結果だと考えられます。
CEFRと日本語能力試験について
CEFRは、言語習得の進捗や運用能力を共通に評価するフレームワークです。日本においては、文化庁がこの基準を参考にし、日本語教育の充実に向けた施策を進めています。これに対し、日本語能力試験は日本語を母国語としない人々の日本語能力を認定するものであり、現地でも運用されています。
最後に
これらのテストが相互に補完し合うことで、外国人材の日本語力がより適切に評価されることが期待されています。「PROGOS® Japanese」は、これからの日本における外国人材のより効果的な活用を促進する重要なツールとなりそうです。
会社情報
- 会社名
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バベルメソッド株式会社
- 住所
- 東京都品川区西五反田2-24-4WESTHILLビル4F
- 電話番号
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