インターテックがエンビロラボ社を買収、環境試験分野での市場拡大を狙う

インターテックによるエンビロラボの買収



2025年9月1日、インターテックグループ(Intertek Group plc)がオーストラリアの環境試験サービスを提供するエンビロラボ(Envirolab)社を買収したことを発表しました。この動きは、アジア太平洋地域における環境試験市場の成長を背景にしています。

環境試験市場における成長の背景


昨今の環境に対する意識の高まりや、各国での環境規制の強化が影響し、環境試験市場は急成長しています。現在、この市場規模は約200億米ドルに達し、2025年から2033年にかけて年平均6.6%の成長が見込まれています。特にアジア太平洋地域(APAC)では、年平均成長率7.4%で市場が拡大すると見られ、重要な焦点が当たっています。

インターテックとエンビロラボのシナジー


インターテックは、環境試験事業を通じて高い利益率を確保しています。そして、今回のエンビロラボの買収により、インターテックの既存顧客基盤とのシナジーを生み出すことを目指しています。さらに、ATICソリューションとの連携により、新たな市場機会が創出されるでしょう。

エンビロラボ社の環境試験サービス


エンビロラボ社は、土壌、水、大気、材料、さらにはPFAS(有機フッ素化合物)に関連する幅広い環境試験サービスを提供しています。オーストラリアとニュージーランドには5つの研究所を持ち、200名以上の専門スタッフが在籍しています。また、2025年6月期には約2,800万ポンドの収益を記録するなど、高い経営成績を誇っています。

特に西オーストラリア州パースには、46,000平方フィートを超える最新型の研究所を新設し、さらなる設備投資と技術力の強化に注力しています。エンビロラボは、持続可能なビジネスモデルを採用しており、高い収益性を実現しています。

経営陣のコメント


インターテックグループのCEO、アンドレ・ラクロワ氏は「エンビロラボは、オーストラリアでの高品質な環境試験事業を提供する企業で、その技術的専門知識に期待しています。我々は、真にエキサイティングな成長機会を捉え、包括的なリスクベース品質保証ソリューションに応じるため、エンビロラボチームとの協働を楽しみにしています」と述べています。

日本市場への影響


インターテック日本グループの代表取締役、木村朋聡氏は「今回の買収はグローバル戦略の一環として、日本市場にも意義深い影響を与えると考えています。エンビロラボの技術力を取り入れることで、日本企業のニーズに応える体制を強化し、持続可能性を目指します。当社は今後、環境試験ニーズの高まりに応じて、持続可能な社会の実現に貢献していく所存です」とコメントしています。

インターテックとは


インターテックは、イギリスに本社を構える総合品質保証サービスのリーディングブランドであり、100カ国以上で1,000を超える研究所とオフィスを展開しています。顧客の事業運営やサプライチェーンに最適化された保証、試験、検査、認証ソリューションを提供し、ミッションクリティカルな品質保証サービスを通してサステナブルで機能的なビジネス運営を支援しています。詳しい情報はインターテック公式サイトをご覧ください。

会社情報

会社名
インターテックジャパン株式会社
住所
東京都港区虎ノ門4-3-13ヒューリック神谷町ビル4F
電話番号
03-4510-2570

トピックス(経済)

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