東京大学が選出した新しい防災アプローチ「Plus防災」

新たな防災の姿「Plus防災」とは

2025年3月16日、東京大学にて開催された「チャレンジ!!オープンガバナンス2024（COG2024）」において、髙井逸史ゼミチームによる「DKD防災プロジェクト」が注目を浴びました。このプロジェクトは、全国110件の応募から選ばれた最終公開審査12件の一つとしてチーム名を掲げ、地域の防災に関する革新的なアイデアを提案しました。

COG2024について

COG2024は、東京大学が主催し、地域課題に対する実践的な解決策を競い合う全国的なコンテストです。このイベントでは、学生や市民が集まり、行政が提示する課題に対してデータや知識を駆使し、現実的かつ実行可能なアイデアをプレゼンテーションする機会を提供しています。

提案された「Plus防災」

髙井ゼミチームが取り上げたテーマは、大阪市東淀川区の「高齢者や外国人など情報弱者をなくす」という課題です。彼らが提案した「Plus防災」は、身近な日常生活に寄り添った防災のあり方で、ピクニックやゲーム、BBQなどのイベントを通じて、防災リテラシーを身につけてもらう新たなアプローチを採りました。これにより、防災への関心が少ない若者や子育て世代にも、自然と防災の重要性を広めることが期待されています。

留学生の役割とSNSの活用

さらに、プロジェクトは特に留学生に向けた「外国人防災リーダー」育成のプランも含まれています。定期的な勉強会や訓練を通じて、地域に住む外国人と連携し、SNSを使って災害時の安否確認や避難情報の共有を行う体制を提案しています。これにより、地域の防災力がさらに向上すると同時に、地域社会全体の一体感が生まれることが期待されます。

行政との連携

当日の審査には、東淀川区役所地域課の土井聡さんも登壇し、大学と行政が連携して取り組んできた防災活動の実績を紹介しました。このように、大学と行政が協力し合うことの重要性が強調され、地域での実践的な学びがどう展開されていくかが注目されます。

今後の展望

惜しくも受賞には至らなかった髙井ゼミチームですが、世代や文化を越えた視点から地域防災を見直す取り組みは、ただのアイデアに終わらず、今後のグッドプラクティスへとつながる可能性を秘めています。今後も本学では地域や行政との連携を深め、学生の主体的な取り組みを通じて、さまざまな社会課題の解決に向けて挑戦し続けていく考えです。