年末年始における家族間のコミュニケーション
株式会社LIVENTが実施した調査によると、年末年始に家族と過ごす人は73%と報告されています。しかし、同調査は併せて「もしもの話」として知られる重要テーマ、つまり葬儀や相続、介護について話し合うことを6割の人が避けていることも明らかにしました。これにより、家族同士のコミュニケーションには空白が生じ、重要な相談が後回しにされている現状が浮き彫りになりました。
健康や日常の生活が中心の会話
調査結果では、家族が話す話題の中心は、「健康」や「生活」に関することが多く、特に「健康・体調」(63%)や「仕事・生活」(62%)が上位を占めています。こうした話題は、家族の会話における日常的な側面を表しています。
一方で、6割が話しにくいと感じる「もしもの話」に関しては、最も話題になりやすいのはエンディング(葬儀やお墓など)に関連するテーマで44%を占めます。次いで、介護問題などの将来テーマも重しとされ、多くの人がここに踏み込むことを避けていることが分かりました。
話せるが深い対話に至らない現状
調査によると、家族とこれらの話をしたことがある人は全体の80%に上りますが、具体的な対話に至っていないケースが多いことも明らかになりました。具体的には、「なんとなく触れた」と答えた人が42%、これはリアルな事態に直面した時に初めて踏み込む人が多いことを示しています。
会話ができない理由として「どう伝えればいいかわからない」との声が36.8%を占め、さらに「タイミングがわからない」「相手が嫌がりそう」ともいった気遣いが壁になっていることも見受けられます。
デジタル遺産への意識の高まり
また、調査ではデジタル遺産と呼ばれる、スマホやパソコンに保存された情報の重要性が増していることも明らかになりました。自分が残したいものリストでは、金融機関のデジタル口座情報やパスワードが1位に挙げられるなど、家族のために何を残しておきたいかを考える重要性が増しているのです。
しかし、デジタル遺産について「よく知っている」と答えた人はわずか10%に過ぎず、全体の3割が「全く知らない」という結果となりました。日々生活に溶け込むデジタル社会において、こうした資産をどう扱うべきかについての理解が不足している実態があることが読み取れます。
結び
調査から見えてくるのは、年末年始という家族が集まる貴重な時間において、もしもの話を未然に避ける傾向が強いことです。しかし、一度この壁を乗り越えれば、家族の未来をより良いものにするための大切な会話が生まれると考えられます。
LIVENTはこれまでも、家族同士の本音ベースでの会話を促進し、必要なサポートを提供することに注力してきました。年末年始を契機に、これまで避けがちだった話題についても、ぜひ少しずつ話し合ってみてはいかがでしょうか。家族の未来への準備を一歩進めるチャンスとなるはずです。
この機会に、もしもの話や想いを伝えることで、家族がより前向きな未来に向かって歩んでいけることを期待しております。