保育サービス満足度調査
2024-03-22 10:00:03

【大規模調査】保護者9割が保育サービスに満足!~少子化社会における子育て支援の現状と課題~

【大規模調査】保護者9割が保育サービスに満足!~少子化社会における子育て支援の現状と課題~



少子化が加速する日本において、子育てを取り巻く環境は大きな注目を集めています。厚生労働省の発表によると、2023年生まれの子どもの数は過去最少を記録。この現状を踏まえ、日本生命保険相互会社が2022年4月に立ち上げた「NISSAYペンギンプロジェクト」は、子育て支援に向けた取り組みを積極的に展開しています。

その一環として実施された「子どもの保育 大規模実態調査」では、全国の保護者1911名と保育所職員1000名を対象に、インターネット調査が行われました。調査期間は2024年2月5日から7日までの3日間です。

調査結果から見えてきた、保育サービスの現状と課題



調査結果からは、保護者の高い満足度と同時に、いくつかの課題が浮き彫りになりました。

1. 高い満足度と潜在ニーズ



保護者の9割以上が、保育所の既存サービスに満足していると回答しました。特に、「手作り給食・おやつ」や「食育」への満足度が高く、保育所の食への取り組みが評価されていることがわかります。一方で、「文字や算数の学習」「英語学習」といった教育面では、保護者と保育所間の認識にずれが見られました。保護者の学習ニーズは高く、保育所側には、安全・安心な環境整備に加え、教育面での充実も求められていると言えるでしょう。

コミュニケーション方法に関しても、オンライン化への期待が高まりました。保護者も保育所も、連絡帳や園だよりなどの情報共有をオンラインで行うことを望んでおり、デジタル化による効率化と利便性向上が課題となっています。

2. 新規サービスへの期待と経済的負担



新規サービスへの導入意向についても調査が行われました。保護者と保育所の両方から、「卒園アルバム作成」への期待が最も高く、有料であっても利用したいサービスとして「保育中の習い事」がトップに挙げられました。

しかし、世帯年収によって投資可能額に大きな差があることも明らかになりました。世帯年収800万円以上の家庭と400万円未満の家庭では、平均投資可能額に約1.8倍もの開きがありました。経済的な格差が、保育サービスの利用機会の不平等に繋がっている可能性も示唆されています。

3. 子育てにおける負担と外部委託



子育てにおける負担として、「急な体調不良時の業務調整」が最も多く挙げられました。次いで、「夕飯準備」や「掃除・片付け」といった家事負担も大きくなっています。外部委託への希望は高いものの、実際には1%未満にとどまっており、経済的理由や社会的な意識の差などが影響していると考えられます。

4. 自治体への期待



保護者と保育所双方が、自治体による金銭的な支援や利便性向上のためのサービスに大きな期待を寄せています。保護者からは教育費支援、保育関係書類の電子化、オンライン窓口化への要望が多く、保育所からは補助金支援、休暇取得支援、IT支援への要望が多くなっています。保育サービスの充実化には、保育現場の業務効率化が不可欠であり、自治体の支援が重要となるでしょう。

専門家の意見



ニッセイ基礎研究所生活研究部の上席研究員である久我尚子氏によると、保育所の食事や食育への満足度が高いことは大きな特徴です。一方で、園庭の整備や学習サービスの充実など、保育所によって状況が異なる点や、保護者と保育所間のニーズのずれについても言及しています。

NISSAYペンギンプロジェクトの取り組み



「NISSAYペンギンプロジェクト」は、今後も調査結果を参考に、子育てしやすい社会の実現に向けて、様々な取り組みを展開していく予定です。

まとめ



本調査は、保護者の高い満足度と同時に、学習ニーズ、経済的負担、情報共有の課題などを浮き彫りにしました。少子化対策の観点からも、これらの課題への対応が喫緊の課題と言えるでしょう。今後、保育サービスの質向上、経済的支援、社会全体の意識改革など、多角的なアプローチが必要となります。

会社情報

会社名
日本生命保険相互会社
住所
大阪府大阪市中央区今橋3-5-12
電話番号

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