AIと胸部X線の関係
2026-02-24 09:51:23

AI利用による胸部X線読影の影響を解析した研究の成果が掲載

最近の研究とその成果



医療分野におけるAI技術の進展が著しい中、特に放射線診断における活用が注目されています。このたび、医療AI推進機構株式会社(MAPI)が関与した研究が国際学術誌「European Journal of Radiology Open」に掲載され、その中で胸部X線画像の解釈におけるAIの影響について定量的な解析が行われました。

研究の背景



最近、AI支援システム(CAD)は、放射線画像診断において病変候補を可視化するために広く利用されています。これにより放射線科医の診断精度が向上する一方で、AIの表示が読影プロセスにどう影響を与えるのかという疑問も生じています。この研究は、その影響をアイ・トラッキング技術を用いて詳細に評価することを目的としています。

研究手法



この研究では、公的なデータセットから選ばれた胸部X線画像180例を用いて、放射線科医3名が2回の読影を行いました。特徴的なのは、バウンディングボックスの表示(病変候補を四角で囲む表示)がある場合とない場合での比較をしたことです。参考にした視線データは、EyeTech VT3 Miniを用いて収集され、多数の視線指標が解析されました。

主な結果



研究の結果、バウンディングボックスが表示されている条件では、放射線科医の読影に要する時間が延び、病変部位に対する視線の注視時間や移動距離が増加しました。興味深いのは、AIによる表示が病変に最初に目が向く時間を短縮することが示され、AIが医師の注意を効果的に誘導していることがわかりました。この結果は、AI表示が単なる補助的な役割に留まらず、診断行動そのものを変える力を持っていることを示唆しています。

研究の意義



本研究は、胸部X線におけるAIの利用がどのように診断精度を変えるかという従来の評価にとどまらず、放射線科医がどのように画像を見て判断を下すかという読影プロセスへの影響を明らかにしました。AIの「正しさ」を評価するだけでなく、いかに医療現場での実際の使用方法や行動への影響を考慮することが重要です。MAPIでは、AIと人間の相互作用に注目した研究を進めており、AIの適切な臨床実装を目指しています。

論文情報とリンク



この研究の詳細は、以下にアクセスすることでご覧いただけます。
  • - 掲載誌名: European Journal of Radiology Open
  • - 論文タイトル: Eye tracking as a tool to quantify the effects of CAD display on radiologists’ interpretation of chest radiographs
  • - 掲載年: 2026年
  • - 著者名: Daisuke Matsumotoら
  • - 論文掲載ページはこちら

会社概要



医療AI推進機構株式会社(MAPI)は、2023年に設立され、東京都中央区に本社を置いています。AI技術を医療分野に活用するための研究開発に注力しており、次世代医療データベースの事業を展開しています。収益性を伴ったビジネスとして、医療データの加工や販売も行っています。さらに、公式ウェブサイトFacebookページXアカウントでも情報を発信しています。


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会社情報

会社名
医療AI推進機構株式会社
住所
東京都中央区日本橋大伝馬町12−9ライフサイエンスビル94階
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