アトリエシムラが織りなす新しい学びの形 – アルスシムラコースが2026年スタート

新たな学びを提供する「アルスシムラコース」

2026年4月より、東京・世田谷のアトリエシムラで新たに「アルスシムラコース」が開講されます。このコースは、着物作りを通じて、染織の技術や文化的な背景を深く学ぶことを目的としており、受講生は半年をかけて手作りの反物を仕上げることができます。

「アルス」という言葉は、ラテン語で“技術”や“芸術”を意味し、受講者は染めや織りを通じてものの生命に近づく体験を得ることができるでしょう。特に、植物を使った色の染色や、そのプロセスを通じて自己を理解し、自然との関係をより深く探求することが求められます。このような背景を持つアトリエシムラは、急速に変わりゆく時代の中で染織の持つ本質的な価値を伝えていくことを目指しています。

アトリエシムラの理念

アトリエシムラは、染織家・志村ふくみ氏と志村洋子氏の芸術精神を継承するブランドで、2016年に設立されました。現在は、志村昌司を中心とした次世代の作り手たちが、「植物の色彩世界」を伝えたいという熱い思いで活動しています。京都・嵯峨野の工房では、草木から色を抽出し、それを用いて着物や帯、ストールなどを制作しています。また東京・世田谷では、染織に関するスクールも運営し、次世代への知識の継承と普及活動に力を入れています。

アルスシムラコースの特長

このコースでは、受講生一人ひとりが自分専用の手機を使い、反物を制作します。カリキュラムの中では、以下の基本的な流れが設けられています。

1. デザイン選択: 講師との面談を通じて、経糸のデザインを選択し、色を決定します。
2. 糸染め: 梅や桜などの季節の植物を使って緯糸の一部を染めます。
3. 着物織り: 織り技法を用いながら、心象風景を色で表現していきます。
4. 京都課外授業: 京都の工房を訪れ、特別授業や自然の中での体感学習も行われます。
5. 特別講義: 講師や外部の専門家による文化や思想に関する講義があります。
6. 行事: オリエンテーションや制作のテーマ発表など、参加者同士の交流の場も設けられます。

このように、アルスシムラコースでは、ものづくりを通じて、心と身体、そして自然との対話を深めることができます。