テラドローンが挑む安全で高速なタンク検査
テラドローン株式会社(本社:東京都渋谷区、代表:徳重 徹)は、ドイツ・ヴィルヘルムスハーフェンに存在する高圧ガス貯蔵用の球形タンク4基に対して、最新のUTドローン技術を駆使して検査を行ったことを発表しました。この検査は、ヨーロッパ最大級のバルク製品取扱企業であるHES Internationalの協力によって実現されました。
球形タンク検査の背景
高圧ガス貯蔵用球形タンクは、圧力下でガスを安全に保管するための重要な設備ですが、その内部検査には従来、作業員がタンク内に入り込み、足場やはしごを使用して行う方法が一般的でした。しかし、この従来の方法では作業員が危険にさらされたり、タンク内部の損傷リスクが生じたりするなどの問題があります。さらに、検査にかかる準備や作業によって設備の稼働停止時間が長くなることも大きな課題でした。
UTドローンによる革新
テラドローンが導入したUTドローンは、超音波探傷検査機器を搭載しており、タンクの内部を安全に、かつ効率的に検査できる画期的な技術です。従来の方法では数週間かかっていた検査が、UTドローンを使うことによりわずか1日で完了することが可能になりました。この大幅な時間短縮は、設備の稼働停止を最小限に抑えられることに繋がります。
検査の詳細
テラドローンは、HES Internationalが所有する4基のタンクにUTドローンを用いて検査を実施しました。このドローンは、タンク内部の表面を傷めることなく厚さを測定することができ、効率的な検査を実現します。また、デュアル接触触媒ディスペンサーを装備し、検査中に高精度なカプラントの供給が可能です。これは、飛行中のドローンが探触子に必要な材料を自動で供給できるため、検査をさらに効率化します。
今後の展望
テラドローンは今回の検査を通じて、安全で効率的な球形タンクの検査方法を確立したことを証明しました。今後、同社はこの技術をさらに発展させ、さまざまな産業におけるドローンソリューションの提供を続けていく計画です。また、テラドローンは、国際基準に則った訓練プログラムを通じて、作業員の安全性の向上にも努めています。
まとめ
テラドローンのUTドローン技術は、タンク検査の新たなスタンダードを築くポテンシャルを秘めています。これからも、技術革新により安全かつ迅速なインフラ点検を提供し、産業全体に貢献していくことでしょう。このような取り組みが、より良い産業環境の実現に繋がることを期待します。