メルクがサーフェスソリューションズ事業をGNMIへ譲渡、戦略的ビジネスに注力
メルク、サーフェスソリューションズ事業のGNMIへの譲渡が完了
2025年8月1日、メルク(Merck)は、そのサーフェスソリューションズ事業をグローバルニューマテリアルズインターナショナル(GNMI)に譲渡したと発表しました。売却額は6500万ユーロにのぼり、関連する全ての規制当局の承認を得て、取引が完了したことを明らかにしています。この取引により、メルクは純収益を自社の戦略的コアビジネスに投資し、さらなる成長を促進する方針です。
事業譲渡の狙い
メルクは、この譲渡を通じて、半導体およびエレクトロニクス関連のビジネスに注力することを目指しています。メルクの経営執行委員会会長兼CEO、ベレン・ガリーホ氏は、この取引がテクノロジードリブンのビジネスモデルの強化に寄与すると述べています。また、非戦略的事業の譲渡は、同社のM&A戦略の重要な部分であり、イノベーションを通じた持続的な成長を目指すと語りました。
サーフェスソリューションズのリブランディング
GNMIに移管されたサーフェスソリューションズ事業は、新ブランド「Susonity」として事業展開を行うことが発表されています。GNMIは、メルクのサーフェスソリューションズの専門知識や市場プレゼンスを活かし、製品のポートフォリオの拡充や新たな市場開拓に向けての成長を期待されています。GNMIのCEO、アーティエン・スー氏は、メルクとの提携を基にした事業成長に自信を示しています。
事業移行の詳細
GNMIは、パール顔料の大手企業として約1100名の従業員を抱えており、その中にはドイツのゲルンスハイムサイトに勤務する600名が含まれています。サバンナ、アメリカ、日本の小名浜工場での生産拠点は「Susonity」の重要な部分になり、その運営は引き続き行われる見通しです。メルクは、ゲルンスハイムサイトの所有権を保持しつつも、GNMIに長期間の契約のもとで事業利用エリアを貸与することにしています。
メルクとGNMIの未来
今後、メルクはエレクトロニクス・ビジネスセクターにおけるリーダーシップを強化する一方で、サーフェスソリューションズがGNMIの下で新たな道を切り拓いていくことが期待されています。顧客に対しては、長期的に安定したサービスを提供し続ける体制が確立され、社員にとっても新たなキャリアの選択肢が増えることになるでしょう。
メルクの概要
メルクはヘルスケア、ライフサイエンス、エレクトロニクスにおいて世界的な企業であり、62,000人の従業員が持続可能なソリューションを提供することに取り組んでいます。2024年には、212億ユーロの売上高を計上し、科学と技術の進展を支える企業であります。
GNMIについて
GNMIは、2011年に設立されたパール顔料製造の大手企業で、広西チワン族自治区に本社を置き、香港証券取引所にも上場しています。約2000人の従業員を有し、高品質な素材を提供し続けています。
メルクとGNMIの戦略的提携は、両社の市場競争力を高め、持続可能な成長を促進する重要なステップとなることでしょう。これからの両社の動向に注目です。
会社情報
- 会社名
-
メルクエレクトロニクス株式会社
- 住所
- 東京都港区麻布台1-3-1 麻布台ヒルズ森JPタワー26階
- 電話番号
-
03-4316-8000