アークエッジ・スペースとNew Space Intelligenceの戦略的提携
2023年、株式会社アークエッジ・スペース(以下、アークエッジ・スペース)と、株式会社New Space Intelligence(以下、NSI)は、衛星画像解析ソリューションの開発に向けた協力体制を築く覚書を締結した。この協業を通じて、両社は新たなビジネスの創出と技術の向上を目指す。
協業の目的
a.
データ校正の精度向上
両社は、アークエッジ・スペースが展開する超小型衛星のデータを校正し、その精度を向上させるための共同研究を行う。この新たな校正手法の開発により、より高精度な衛星データ解析が可能になることが期待されている。
b.
新規アプリケーションの開発
衛星画像を基に、地球観測、農業、都市計画、災害対策、環境保護といった多様な分野での新サービスやアプリケーションの創出を図る。これにより、それぞれの業界におけるICTインフラの強化が期待される。
c.
共同マーケティングの展開
国内外の行政機関や国際機関と連携し、衛星を活用したビジネスやアプリケーションの開発を進めることで、国際市場へのアクセスを広げ、衛星画像解析の重要性を世に広める活動を行う。
d.
衛星画像市場の拡大
学術研究や民間企業と協力し、教育・啓発活動を通して衛星画像市場の拡大を目指す。この取り組みによって、次世代の衛星技術の可能性を探り、持続可能な開発を促進することが求められている。
衛星データの革新
ウクライナ戦争をはじめとするさまざまな国際情勢の中、衛星データの役割はますます重要になっている。気候変動や自然災害の予測が求められる現代において、アークエッジ・スペースとNSIの協業により、衛星データの新しい活用法と可能性が探られることは、各分野の未来に大きな影響を与えるだろう。
また、農業分野では収量を予測する精度が高まり、都市部においてはインフラ管理を効率化することで社会全体の安全性が向上する。こうした展望が開けることで、より多くの人々が恩恵を受けられるようになる。
企業概要
アークエッジ・スペースは東京都江東区に本社を置き、衛星関連事業を展開する宇宙スタートアップ企業だ。CEOの福代孝良氏のもと、超小型衛星の企画から運用までワンストップでサービスを提供している。2018年の設立以来、様々なミッションに対応した衛星コンステレーションの構築を目指し、次世代の宇宙開発に取り組んでいる。
一方、NSIは山口県宇部市に本社を構えるスタートアップで、リモートセンシングとAI技術を融合し、多様な衛星データから顧客の意思決定に資する情報を提供している。彼らの「衛星データパイプライン」を通じて、カスタマイズ型ソリューションが展開されており、これからの衛星データ産業における成長が期待されている。
未来への挑戦
今後、アークエッジ・スペースとNSIは、互いの技術やリソースを活用し、革新的な衛星データ解析の分野で新しい可能性を探求していく。衛星データを通じて描かれる未来は、より多くの人々にとって身近で、かつ有益なものとなることを目指している。私たちは、衛星を利用した新たなソリューションがもたらす可能性に期待し、未来を見据えた取り組みを進めていきたい。