ノーリツのデータドリブンな営業組織構築
株式会社ノーリツは、近年その営業スタイルを劇的に進化させるため、データドリブンな組織への変革を進めています。顧客に熱い感動を提供するという企業理念のもと、給湯機器や温水暖房機器、厨房機器などを手掛ける同社は、営業活動においても時代に合わせた革新を要しました。さて、その背景と変革のプロセスを見てみましょう。
導入の背景
ノーリツの製品は、大手ガス会社の代理店から工務店、リフォーム会社、建材メーカー、ハウスメーカーまで多岐にわたります。各営業先によって取り扱うデータや営業方法が異なる中で、営業の効率と成果を最大化するためには、従来の「経験と勘」に頼った営業スタイルから脱却することが求められていました。そこで、同社は2020年に「デジタルイノベーション推進室」を設立し、BI(ビジネスインテリジェンス)ツールの導入を決断しました。
ノーリツが選んだのは、ドーモ株式会社のクラウド型データ活用プラットフォーム「Domo」です。Domoは、操作が直感的で使いやすく、従来のExcelからの移行もスムーズに行えることから、導入に約2カ月の時間で決定されました。
Domo導入の成果
Domoを導入した結果、ノーリツ社の営業組織は大きな変化を遂げました。具体的には、以下のような成果が得られました。
- - 会議資料作成の時間削減: もともと営業から依頼されていた資料作成が減少し、その分の時間を営業活動に集中できるようになりました。
- - 残業時間の減少: バックオフィスの残業が大幅に減ったため、職員たちのワークライフバランスも改善されました。
- - レポート作成時間の短縮: お客様への報告書作成にかかる時間も大幅に短縮され、迅速な営業対応が可能となりました。
- - 部門間のデータ共有: 他部門の売上状況をリアルタイムで把握できるようになり、部門間での競争意識が高まりました。
特に新商品が発売されると、社内に活気が生まれ、各部署が連携して顧客へ価値を提供することが実現しています。
データアンバサダーの存在
データドリブンな組織を実現するためには、単にツールを導入するだけでは不足です。ノーリツにおいては、「データアンバサダー」と呼ばれる、新たな役割が生まれました。この役割の重要性を語るのは、デジタルイノベーション推進部の部長である並木卓也氏です。
並木氏は、社内のデータ活用を推進するため、まずは希望されるダッシュボードを作成し、現場のニーズに応じた支援を行っています。また、活発にデータ活用に取り組んだ部署の成果を全社的に共有し、モチベーションを高める施策も行っています。これにより、データ文化が根付き、時には競争意識が生まれる環境が整っていきました。
経営者と社員の声
ノーリツの営業企画部の室長である吉川徹氏は、Domo導入の効果について次のようにコメントしています。「短期間でここまでの変化が訪れるとは思っていませんでした。しかし、仕事の生産性の向上を実感するうちに、初めは反発していた社員も、徐々に質問をするようになり、自発的にデータ活用へ参加するようになりました。」
Domoの特徴
ドーモ株式会社が提供するDomoは、企業向けのクラウドデータプラットフォームで、ビジネスの変革を促進する力を持っています。従来のBIツールとは異なり、直感的に使用できるダッシュボードが特徴で、企業の成長を後押しします。今後も、データ活用を全社に浸透させるために、様々な施策を通じてノーリツはさらに成長を続けていきます。
結論
ノーリツのデータドリブンな営業組織の成長は、Domoという強力なツールの導入と、社内での文化の醸成によって実現されました。これからもノーリツは、データを活用し、次世代の顧客体験を提供するために、さらなる革新を追求していくことでしょう。