生成AIで未来の教育を革新する
株式会社みんがく(東京・新宿区)と札幌国際大学(北海道・札幌市)は、2023年に包括連携協定を締結しました。この取り組みは、生成AIを教育の質向上に生かすことを目的としています。2025年6月から具体的な連携活動がスタートする予定です。
連携の背景
近年、生成AI技術は急速に進化し、ChatGPTのようなツールが教育界で注目を集めています。株式会社みんがくは、教育現場での実践を重視し、大学との共同プロジェクトによって、新しい時代の教育モデルの確立を目指しています。連携にあたって、以下の4つの重点分野に特化した取り組みを行うことが決まっています。
1.
個別最適化された学習支援環境の提供
みんがくが開発した「スクールAI」を活用し、北海道・札幌国際大学での授業において、AIを通じた対話型の個別学習環境を構築します。これにより、大規模な授業でも学生個々の理解度に応じた支援が可能となります。
2.
AIに関する倫理教育の共創
学生が生成AIを適切に利用できるように、AIリテラシーおよび学術的倫理に関する教育プログラムを共同で開発します。このプログラムでは、利用記録を追跡し、不適切な使用を検知するシステムを導入する予定です。
3.
教員の業務効率化とスキル向上
教員の負担を減少させるために、レポートの評価を支援する機能を導入し、教員向けにAI活用に関する研修コンテンツも提供します。これにより、教員が生成AIを活用した授業改善に取り組むことができるようになります。
4.
教育効果の検証と全国への発信
半年にわたる実証研究を通じて得られた学習データを分析し、教育DXにおけるAIの有効性を明らかにします。この成果は学術的に発表し、広く共有されることを目指しています。
朝倉教授のメッセージ
札幌国際大学の朝倉一民教授は、「生成AIの進化が学生の思考にも影響を与えています。特に、思考をまとめるのが難しい学生にとって、生成AIは強力な支援ツールです。しかし、簡単に答えを受け入れてしまう学生も多く、AIの利用にはリテラシーの向上が求められます」と強調します。
朝倉教授は、今後の提携により、学生がどのように自分の考えを深めていけるかを見極め、生成AIを利用した個別学習の推進に取り組むことを明言しました。さらには、評価や教材作成にも生成AIを活用することで、教員の授業改善を促すアプローチも進められます。
スクールAIとは
この連携において重要な役割を果たすのが「スクールAI」というプラットフォームです。生成AIを用いたこのプラットフォームは、教育現場の業務支援や個別学習をサポートすることを目的としています。プライバシーにも配慮されており、文部科学省のガイドラインに従った設計がされています。これにより、多様な学習アプリを簡単に作成でき、全国の学校で活用可能です。
スクールAIの詳細はここをクリック
みんがくのビジョン
みんがくは「次世代の教育のスタンダードを創る」というビジョンのもと、テクノロジーを駆使して教育現場の課題に應じて行くEdTech企業です。全国的に展開する教育サービスや、教育者向けの研修、コンサルティングを行っています。また、2025年にはさらなる展開を見据え、株式会社サクシードとの資本提携も発表しています。
詳細はこちらから
この提携を通して、みんがくは教育機関との協力を強化し、生成AIの持つ可能性を実践しつつ、すべての学生が学びやすい環境の構築を目指します。