見えない借金の実態と若者の金銭感覚―新たな債務者の誕生

見えない借金の実態と若者の金銭感覚

近年、日本の若者の中で「見えない借金」を抱える傾向が高まっています。この現象は、特に奨学金やリボ払いといった日常的な借入が関与しており、社会人としての生活が安定しているように見えても、負債を抱えている自覚がない人が増えてきました。弁護士法人mamoriが実施した調査によると、20〜30代の男女の約28%が何らかの借金やローンを抱えているとされ、そのほとんどが「奨学金」という結果が出ています。

自覚なき借金の実態

調査結果では、3人に1人の若者が奨学金やリボ払いを「借金」と認識していないことが明らかになりました。この意識の欠如は、借金をしているという自覚が薄れている証拠でもあります。加えて、可処分所得の減少と物価高が続く中、若者たちは自分の収入と支出を「感覚的」に管理する傾向が強まっています。

収支バランスを把握できていない現実

調査によると、自分の収入と支出のバランスを正確に把握していると答えたのは25%に過ぎません。この中には、家計簿やアプリを用いて管理している層も含まれていますが、大多数の人が「なんとなく」管理しているのが実情です。この傾向によって、無駄な支出を見逃し、知らぬ間に借金が膨らむ原因になっています。

見えない借金の感覚的管理

現代の若者の金銭感覚はますます鈍化しています。自動引き落としやキャッシュレス決済が普及し、リアルタイムでの支出の実感が薄れているのです。このように、借入れや返済の実感が乏しいまま、日々の生活を送っていることは、特に若年層にとって深刻な問題です。つまり、近年の生活様式が“感覚的”な金銭管理を助長しているのです。

“どんな借金でも自力で抱える”文化

借金や金銭管理について専門家に相談しようと考える若者は少数派です。「自分でなんとかする」「誰にも知られたくない」という心理が浸透しており、問題が大きくなった後で初めて専門家に相談するケースが多発しています。こうした風潮は、早期に支援を受けるチャンスを失いやすく、金銭的な問題を解決する妨げとなっています。

債務整理は再出発の第一歩

弁護士法人mamoriでは、見えない借金に悩む若年層に対し、債務整理や返済相談を通じて支援を行っています。「借金のために生活が破綻する」「恥ずかしいから相談できない」という心理は、しばしば早期解決の機会を逃させてしまいます。みんなが金融問題を知らないうちに抱え込んでいる現代では、正しい知識を持つことの重要性が増してきています。

まとめ

今回の調査結果は、若年層の金銭感覚の鈍化や、自覚のない借金が広がっている実態を示しています。奨学金やリボ払いなどが「生活の一部」として認識される中、早めに問題を認識し、専門的なサポートを受けることが必要です。負債の有無にかかわらず、金融教育の重要性が一段と高まっています。弁護士法人mamoriでは、見えない借金に苦しんでいる方々が安心して生活を再建できるよう、全力でサポートします。