特別展「妙心寺禅の継承」が開幕
京都の自然豊かな花園に位置する臨済宗妙心寺派の本山、妙心寺。その壮大な敷地には、多くの塔頭寺院が立ち並び、訪れる人々を圧倒します。その背景には、長い歴史や多くの文化的遺産が息づいています。
この度、妙心寺の開山である関山慧玄の唯一の弟子、授翁宗弼の650年を記念した特別展「妙心寺禅の継承」が、大阪市立美術館にて開催されます。展覧会は2026年2月7日から4月5日までの約50日間にわたり開かれ、月曜日は休館日となりますが、特別な日も設けられています。
妙心寺の歴史
妙心寺は、もともと花園法皇の離宮として使用されていた場所に、1342年に関山慧玄によって禅寺に改められたものです。長い間、戦災や時代の変遷に悩まされながらも、応永の不遇の後、再建され、その後は戦国武将の寄進によって発展を遂げます。この時期、狩野派や長谷川派、海北派による桃山絵画も数多く制作され、現在では貴重な美術コレクションとして知られています。
特別展の見どころ
本展では、授翁宗弼の禅の教えと、その後の妙心寺の歴史を深く掘り下げる内容となっています。訪れる人々は、禅宗美術や桃山絵画の数々とともに、関山から授翁、そして現在まで続く妙心寺の系譜を感じることができるでしょう。また、地元大阪にある妙心寺派寺院で行われた寺宝調査の成果も展示され、観覧者は新たな視点で禅の深みを体感できる機会が提供されます。
感じる禅の世界
展覧会を通じて、「禅」の神髄を感じてもらえたら嬉しいです。多くの来場者が、緑あふれる天王寺公園内の美術館で、心静かなひとときを過ごし、歴史の重みを肌で感じることが期待されています。
この特別展は、大阪市立美術館と臨済宗妙心寺派大本山妙心寺、日本経済新聞社、そしてテレビ大阪の共同主催によるもので、京都国立博物館の協力も得ています。最後に、公益財団法人大阪観光局からの後援も受けており、地域の文化交流にも寄与する内容となることが期待されています。
観覧をぜひお楽しみください。心からの「禅」を体感できる特別な機会です。