ハンドレッスがIFA2025でリチウムフリー全固体スーパーキャパシタを発表
Hundredths株式会社(ハンドレッス)は、2025年9月5日から9日までドイツ・ベルリンで行われる世界最大級の家電展示会「IFA 2025」に、リチウムフリー全固体スーパーキャパシタ(LFSSC)の試作モデル「2075」を展示することを発表しました。この展示は、東京都がサポートする「SusHi Tech Tokyo」ブース内で行われ、同社は半世紀保証を目指しています。
LFSSCの革新性と特長
ハンドレッスは、リチウムイオン電池の安全性やリサイクル課題に応える形でLFSSCの開発を進めています。この新しい蓄電システムは、爆発の危険性がなく、-40℃から+70℃までの広範囲な温度で使用可能です。特に、20,000回のサイクル寿命は、他の蓄電池と比較しても非常に優れた性能を示しています。さらに、エネルギー密度もリチウムイオン電池と同等以上の実力を備えています。
ハンドレッスは、この優れた特性を生かし、電動モビリティ、電動航空機、さらにはヒューマノイドロボットの開発市場へ進出することを目指しています。また、AI搭載スマートフォンや次世代のモバイルWi-Fiなどを用いたBaaS(Battery as a Service)事業も視野に入れています。
スマートシティの未来とV2X概念
さらに、ハンドレッスはLFSSCの有用性を広げ、スマートシティやオフグリッドインフラにおけるV2X(Vehicle to Everything)としての応用も考えています。これは、電動モビリティと様々な技術・インフラを結びつける新しいビジョンです。代表取締役の長谷部敬太氏は、製品の廃棄問題に対する懸念から、持続可能な社会の実現に寄与できると確信しています。
環境に配慮したサステナブル社会の実現に向けて
長寿命やリサイクルのしやすさから、LFSSCは今後の再生可能エネルギーの普及に貢献し、各国のカーボンニュートラル政策にも大きな影響を与えると期待されています。ハンドレッスは、これらの技術革新を通じて、環境への負荷を低減しながら持続可能な社会の実現を目指しています。
また、ハンドレッスは国内外の企業と協力し、実証実験や評価を行いながらLFSSCの社会実装を進行中です。今後もさまざまなプロジェクトや展示会に参加し、さらなる技術革新を図る予定です。
IFA2025の概要
IFA(Internationale Funkausstellung Berlin)は、1924年以来続く国際的なコンシューマー・エレクトロニクスの展示会で、AI、IoT、モビリティ、デジタルヘルスなど最新のテクノロジーが紹介される場です。ハンドレッスの出展位置は「IFA NEXT」と呼ばれるイノベーション特化エリアにあり、世界中の企業とのネットワーキングを図る重要な機会となります。
今後の技術革新や市場開拓の流れに注目が集まる中、ハンドレッスがどのようにLFSSCを展開していくのか、期待が高まります。