2018 APAC HPC-AIコンペティションの受賞チームが決定！

2018年9月3日、シンガポールで行われたHPC-AIコンペティションの表彰式において、各賞を受賞したチームが発表されました。この大会は、ハイパフォーマンスコンピューティング（HPC）と人工知能（AI）の研究を支援するために、HPC-AI Advisory Councilが主催し、シンガポール国立スーパーコンピューティングセンター（NSCC）と共に開催されました。全国の著名な大学から選ばれた18チームが、気象予測の精度向上や画像認識の速度向上を目指して競い合い、厳しい戦いの末に受賞チームが決定しました。

コンペは、アジア太平洋地域の大学生を対象に、数ヶ月にわたる熱気あふれる競争を通じて行われました。競技内容は、WRF（Weather Research and Forecasting）モデルを用いた気象予測シミュレーションの速度競争や、AIアプリケーションにおけるImageNetデータセットを活用したマルチノード分散トレーニングの最適化に焦点を当てました。特にHPCアプリケーションでは、コンペティション期間中、参加したチームはシミュレーションの精度を保ちながら短縮時間の最適化に取り組みました。

栄えある1位には、中国の清華大学のチームが輝きました。彼らは複数GPUを搭載したノードのパフォーマンスを分析、評価、その結果を最適化する過程で、他の競合チームよりも優れた成果を挙げました。この成果により、彼らには2019年6月にドイツで開催される国際大会「2019 HPC-ISC Student Cluster Competition」への出場権が与えられました。

2位と3位に輝いたのは共に台湾の国立成功大学から送られたチームであり、それぞれ独自の手法で高いパフォーマンスを達成しました。参加者は各チームの創意工夫にも高く評価され、特別賞にはタイのタマサート大学が選ばれました。この特別賞は、5ヶ月間の開発記録を基にした映像を審査した結果、彼らの独自性が認められ贈られたものです。

主任審査員であるGilad Shainer氏は、参加チームの技術力や戦略に感銘を受け、皆が高いレベルで競争したと述べています。彼は、HPCとAIの分野の新たな発展が相互に影響しあう様子を見て、未来の革新の可能性に期待を寄せると語りました。

NSCCは今回のイベントを通じて、学生たちにとって貴重な経験となるよう努めました。さらに、HPCを利用して地域の課題に対するソリューションを模索し、イノベーションを推進することが目指されています。このような活動は、早急に地域全体にわたるHPCやAIの分野における新世代の研究者や専門家を育成するための重要なステップとされています。

このコンペティションは、技術面だけでなく、持続可能な社会の実現に向け、段階的に頼れる研究者を育て、自立した地域を形成するための基礎ともなるでしょう。今後もHPCやAIの分野における発展が期待され、さらなる挑戦が続いていくことでしょう。HPC-AI Advisory Councilは、今後の活動をさらに進展させ、広く一般からの参加を呼びかけるため、引き続き注力する意向を示しています。