男鹿のナマハゲ
2018-12-28 10:00:47
ユネスコ登録『男鹿のナマハゲ』大晦日に行われる伝統行事の魅力とは
男鹿のナマハゲについて
秋田県男鹿市で毎年12月31日に開催される「男鹿のナマハゲ」は、ユネスコに登録された無形文化遺産で、その特異な伝統行事は地域の人々に深く根付いています。この行事は主に若者たちがナマハゲに扮し、集落を巡りながら「泣く子はいねがー」と叫ぶことで知られています。この掛け声は、怠け心を戒め、家々に福をもたらすことを目的としたものです。
ナマハゲは、秋田の厳しい冬の中で地域の人々が育んできた行事であり、もともとは「ナモミ」という方言から派生したとされています。これは冬場に手足にできる火斑を指し、怠け心を戒めるために「ナモミを剥ぐ」という意味を持っています。ナマハゲには各地区ごとに異なる面や衣装があり、素材は木や紙、紙粘土など多岐にわたります。このような多様性は、地域ごとの文化が色濃く現れている証でもあります。
ユネスコ登録の意義
男鹿のナマハゲは、2018年12月1日に第13回ユネスコ無形文化遺産保護条約政府間委員会によって、「来訪神:仮面・仮装の神々」として登録されました。この登録は、地域の伝統がいかに長い間、世代を超えて受け継がれてきたかを示しており、それによって地域の結束や文化に対する誇りが育まれていることが評価された結果です。
地域の人々にとってナマハゲは、単なる祭りではなく、心のよりどころであり、無病息災や豊漁をもたらす神としての存在でもあります。この文化が世界に認められたことは、地域の皆にとって大きな励みであり、伝承の重要性を再認識させる機会となっています。
男鹿のナマハゲと観光振興
男鹿のナマハゲ行事は、地域振興にもつながっています。伝統行事を観光資源として活用することで、国内外からの訪問者を呼び込むことが期待されています。また、ナマハゲの魅力を発信する試みとして、行事に関連するイベントや施設も充実しています。
その一例が「なまはげ館」です。この施設では、ナマハゲに関するさまざまな展示が行われており、実物の面や衣装を見学できるほか、ナマハゲの歴史や文化について学べるコーナーも設けられています。また、ナマハゲのコスチューム体験や、映画の上映など、多彩なプログラムが用意されています。
その他の関連イベント
男鹿では、毎年2月に開催される「なまはげ柴灯まつり」も人気があります。このお祭りはナマハゲと神事を融合させたもので、地域の伝統を伝える重要な役割を果たしています。焚かれた柴灯火の下で繰り広げられる神楽や、ナマハゲの登場は観光客にも人気があります。
最後に
男鹿のナマハゲは、地域の人々にとっての文化的アイデンティティの象徴であり、その精神は今日でも息づいています。ユネスコ登録を受けて、これからもこの伝統行事が大切に守られ、次世代へと引き継がれていくことが期待されます。地域の人々と訪問者が一緒にこの文化を楽しむことで、さらなる相互理解と交流が生まれることでしょう。
会社情報
- 会社名
-
男鹿市役所
- 住所
- 秋田県男鹿市船川港船川字泉台66-1
- 電話番号
-
0185-23-2111