権利保護の現状
2024-05-31 10:14:53
フリーランス漫画家・イラストレーター権利保護の現状と課題
フリーランス漫画家・イラストレーター権利保護の現状と課題
2024年6月4日、厚生労働省の記者クラブにて、一般社団法人日本フリーランスリーグ(FLJ)が主催する記者発表会が開催されます。このイベントでは、フリーランスとして働く漫画家やイラストレーターの実態調査結果と、FLJの設立について報告される予定です。
なぜ今、権利問題が重要視されるのか
昨今、フリーランスやクリエイターの権利に関する問題は多くのメディアで取り上げられるようになりました。その中でも特に、漫画家やイラストレーターが直面する著作権や契約書の取り扱いに対するトラブルは深刻です。2024年には著作権を巡る問題で、漫画家の芦原妃名子さんが不幸な事故に見舞われたことが大きなニュースとなりました。この件は、個々のクリエイターの権利がどのように扱われているのかを改めて考えさせるきっかけとなりました。
韓国の成功事例と日本の格差
海外では、韓国がフリーランスを守るために文化芸能芸術分野の標準契約書を88種類も整備し、著作権や報酬について明確な基準を設けています。一方、日本においては同様の取り組みが進んでおらず、フリーランスの権利保護は後手に回っています。このような状況下で、FLJは日本国内のフリーランス漫画家やイラストレーターの現状を把握し、今後の改善に向けた検討を行う意義があります。
実態調査の結果
FLJが行った調査は、2024年4月22日から5月8日までの間にインターネットを通じて実施され、570名のフリーランスが回答に参加しました。この調査結果からは、メディアと契約を結ぶ際に、約27.4%が著作権を譲渡することに同意しており、23.3%は著作者人格権を行使しない条件を受け入れています。これはフリーランス側にとって非常に厳しい条件だと言えるでしょう。
FLJの設立と今後の展望
日本フリーランスリーグは、2024年4月に設立されました。名誉会長にはやくみつる氏、理事長には西野ゆかり氏が就任し、フリーランスの権利を守るために活動を展開しています。FLJは、フリーランスが抱える問題を解決するため、様々な団体と連携し、業界の透明性向上に努めることを目指します。これにより、発注側とフリーランスの間の公平な関係構築と、持続可能なクリエイティブ業界の実現を目指します。
最後に
このような背景のもと、記者発表会では調査結果をもとに、フリーランスの権利保護についての詳細が報告される予定です。クリエイターの権利が重要なテーマとなっている今、ぜひ多くの方にこの発表会にご参加いただき、その内容を共有していただきたいと思います。
会社情報
- 会社名
-
一般社団法人 日本フリーランスリーグ
- 住所
- 東京都北区東十条3-10-1-1301
- 電話番号
-
080-5009-2552