ゼウレカとUBE、がん治療に向けた革新的な共同研究を開始
株式会社ゼウレカ(東京都港区、社長:永江 大成)とUBE株式会社(東京都港区、社長:西田 祐樹)は、がん治療において新たな希望を提供するための低分子創薬に関する共同研究契約を締結しました。この契約は、両社が協力してがん治療の新薬候補を発見し、より多くの患者に恩恵をもたらすことを目的としています。
共同研究の概要
今回の共同研究では、ゼウレカが独自に開発した計算創薬技術「Xeureka FEP」を駆使し、UBEが特定したがん治療に有望な標的分子に活性を持つ新規低分子化合物を発見することを目指します。今後、両社はこの技術を活用し、医薬品候補の創出を進めていくことになります。
Xeureka FEPとは
Xeureka FEPは、自由エネルギー摂動法を利用した高度な創薬支援プログラムです。この手法は、リガンドとタンパク質の結合に伴うエネルギー変化を計算し、高精度で活性を予測することが可能であり、成功率の高い創薬を実現するための重要なツールとして注目されています。ゼウレカは、前もってこの手法の適用可能性と精度を検証しており、その結果をもとに共同研究をスタートすることとなりました。
共同研究契約の意義
この共同研究契約の締結により、ゼウレカは一時金と、研究の進捗によって支払われるマイルストーンフィーをUBEから受け取る権利を持つことになります。これにより、ゼウレカは今後の研究活動や開発の資金を確保し、さらに研究を加速させる体制を整えています。
株式会社ゼウレカについて
ゼウレカは、AIや分子動力学シミュレーションなど、様々な計算手法を利用して創薬支援サービスを提供しています。大規模スーパーコンピューターを駆使して、高精度な活性予測やバーチャルスクリーニングを行い、創薬研究の効率化に貢献しています。今後もさらなる革新を目指す企業です。
ゼウレカの基本情報
- - 所在地: 東京都港区虎ノ門3丁目2番2号
- - 設立: 2021年11月
- - 株主: 三井物産株式会社(100%)
UBE株式会社について
UBEはスペシャリティ化学を志向し、医薬事業を重要なビジネスの一環と位置付けています。従来の低分子医薬品だけでなく、抗体薬物複合体(ADC)などの高付加価値創薬にも取り組んでおり、CDMO事業においても新技術を導入して核酸医薬品などの新しい製品を開発しています。
UBEの基本情報
- - 所在地: 東京都港区芝浦1-2-1 シーバンスN館
- - 設立: 1942年3月
この提携は、がん治療の未来において重要な一歩となることでしょう。ゼウレカとUBEは、新たな医薬品の開発に向けて、さらなる活動を進めていく予定です。