職場での学びを実践するための研修受講者の特性とは
最近の調査結果によると、研修から得た知識やスキルを職場で実践できる受講者には明確な特徴があることがわかりました。この調査は、株式会社NEWONEが2025年8月から10月にかけて実施し、55社、3,344名のデータを分析したものです。研修後のアンケートを通じて、「職場で学びを実践できるか」という問いに対する受講者の反応を具体的に探りました。
調査の背景
近年、企業において人材育成への投資が増えている一方で、研修の成果を十分に生かせていない現状が浮き彫りになっています。この課題を解決するため、NEWONEは研修効果を測定し、今後の研修改善に役立てることを目指しています。また、企業の人的資本経営の流れの中で、単に研修を実施するだけでなく、その結果をいかに業務に結びつけるかが重要です。
調査の目的
本レポートでは、受講者が研修で学んだ内容を職場で活用できる期待度について分析を行い、影響を与える要因や条件を抽出しました。特に、受講者が所属する職場環境や自分自身の状態がどのように関与しているかを探ることが主な目標です。
受講者の特徴
1. 研修テーマごとの環境の影響
受講した研修のテーマによって、受講者が職場の環境をどう感じているかが異なることが確認されました。カリキュラム内容に基づいた心理的安全性や上司との信頼感が、受講者の職場活用期待度に影響を及ぼします。
キャリア研修: 日常の業務での達成感やミッション・ビジョンへの共感が、学びの活用を促進する要因として作用しました。
リーダーシップ研修: 難しい局面で支援を受けられる環境や上司との信頼構築が特に重要な要素とされました。
組織開発研修: 様々な職場環境要因(達成感、成長実感、心理的安全性など)が複合的に影響することがわかりました。
2. 受講者の階層による違い
受講者の階層により、実践を促す要因も異なることがわかりました。部長クラスは自己と組織の成長を強く感じることが活用期待度につながっています。
部長クラス:
- 成長実感が高いほど学びを活用できる傾向にあります。
課長クラス:
- 業務での達成感や成長実感が学びの活用を助けていることがわかりました。
一般職:
- ミッション・ビジョンへの共感や強みを活かす機会の存在が重要視されていることが示されています。
3. 業界による課題感の差
調査結果は、業界によって職場環境に評価のバラつきが見られました。
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情報・通信業界: ミッション・ビジョンへの共感が弱い傾向にありますが、スキル活用は高く評価されています。
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サービス業界: 上司との関係性や心理的安全性などの評価が全体平均を下回ることが明らかになりました。より多くの信頼関係構築が求められます。
結論と今後の展望
NEWONEは、研修の前後を通じて受講者の状況を把握し、職場実践への接点を明確にしていく方針です。企業ごとの特性を反映した「個社別分析」も情報提供を行っており、人事施策の参考にしていただけます。具体的なデータの扱いについては、公式ウェブサイトで確認が可能です。
最新の人事施策を検討するためにも、本レポートは非常に有用な情報となるでしょう。研修の成果を職場の実践へとつなげるために、受講者自身の特性や職場環境を見直す機会を提供します。