新しい声の未来
2026-01-19 13:04:26

マウスピース型人工喉頭「Voice Retriever」が日本オープンイノベーション大賞にノミネート

新しい声を取り戻すための革新的技術



2022年、東京科学大学を発祥とする株式会社東京医歯学総合研究所が手掛ける「Voice Retriever(ボイス・レトリーバー)」プロジェクトが、内閣府後援の「第8回日本オープンイノベーション大賞」にノミネートされました。この大賞は日本国内で注目される革新的なプロジェクトを表彰するもので、異業種の連携による新たな取り組みが評価されています。

声を失うことの現実



日本国内では、年間約4,000人の方が喉頭がんやALS、人工呼吸器の使用などにより、声を失う厳しい現実に直面しています。これまで提供されていた代用発声法は、使用にあたり長期間の訓練や、音質の問題がありました。その結果、多くの患者は生活の質(QOL)が低下し、心の健康さえも脅かされています。

「Voice Retriever」とは



「Voice Retriever」は、口腔内の微小な動きを音声に変換する世界初のマウスピース型人工喉頭です。これにより、患者は複雑な訓練を受けることなく、装着したその日から会話が可能となります。特に、四肢が麻痺している方々にとっても使いやすく、非常にクリアな音声を再現します。2025年4月の販売開始以来、約200名の患者が「自分の声」を取り戻すことに成功しました。

日本オープンイノベーション大賞へのノミネート理由



本プロジェクトの成功の背後には、歯科医師や医療機関、そして企業が一体となるコラボレーションがあります。具体的には、東京科学大学の特許技術を基に、大手企業が関与し、医療現場からの直接的なフィードバックを取り入れることで迅速な製品開発が実現しました。このような異業種連携は、製品開発にとどまらず、医療業界全体に新たな風をもたらすものとして評価されています。

今後の展望



「Voice Retriever」は2025年の大阪・関西万博に展示予定であり、さらに2028年に海外展開を目指しています。およそ500万人の発声障害者に向けて、技術革新も進め、AIを使った自然な声への変換や、多言語対応の開発も視野に入れています。代表取締役の山田大志氏は「声は社会とのつながりの根源的なもの。もう一度、話す喜びを届けたい」と力強く語ります。

プロジェクトメンバー



  • - 株式会社東京医歯学総合研究所(代表取締役: 山田大志、取締役: 荒瀬秀夫)
  • - 東京科学大学 摂食嚥下リハビリテーション学分野(戸原玄 教授)
  • - 三州電線株式会社(久保圭之)
  • - 富士システムズ株式会社(松山剛)

「Voice Retriever」は、声を失った方々に新たな希望をもたらし、医療業界から社会全体に革新をもたらす力を持ったプロジェクトです。今後の動向にぜひ注目しましょう。


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会社情報

会社名
株式会社東京医歯学総合研究所
住所
東京都大田区北千束3-35-5-202
電話番号
03-6820-7540

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