カレーライス物価が過去最高を更新
家庭で愛されるメニュー、「カレーライス」の物価がここにきて急上昇しています。株式会社帝国データバンクによる調査結果によれば、2024年7月のカレーライス物価は1食あたり342円に達し、単月での最高値を記録しました。この値は、2023年7月の298円から44円の増加を示しており、家計におけるコスト負担が大きくなっています。
原因は「コメ」や「ジャガイモ」の高騰
カレーライス物価の急激な上昇の主な要因は、主材料である「コメ」や「ジャガイモ」の価格が急騰していることです。特にカレーに欠かせないコメは、1食あたり101円と前年同月から14円の増加を見せ、これもまた過去10年間での最高値となりました。
また、天候不順による野菜の供給減により、ジャガイモの価格も高騰しています。ジャガイモを含む野菜類の価格が平年に比べて高値で推移していることが、カレーライス物価にダイレクトな影響を与えているのです。
カレーライス物価指数の変遷
帝国データバンクが独自に算出した「カレーライス物価指数」は124.8となり、前年同月比で14.7%の上昇を示しました。これは、14カ月連続のプラスを記録しており、カレーライスにかかる調理費用がますます高騰していることを示しています。
物価指数は2020年の平均を100とした場合の指標で、特に肉や野菜といったカレーの主材料の価格は、全体の約60%を占めています。具体的には、カレー具材の費用は211円で、前年同月から28円の増加を見せています。こうした状況は、カレーライスの人気のある家庭料理としての地位を脅かしかねない要因ともなっています。
今後の展望
8月のカレーライス物価も、この流れを引き継ぎ、1食あたり350円を超えるとの予想が立っています。農林水産省から発表された野菜価格の動向では、ジャガイモやタマネギが高値のまま推移する見込みであり、さらなる物価上昇の可能性が高いと言われています。特にコメの価格が安定するのは、まだ数カ月先になると考えられており、カレーライス物価は当面高値圏での推移が続くでしょう。
まとめ
カレーライスは、手軽で美味しい家庭料理として人気がありますが、最近の物価上昇は消費者にとって大きな負担となりつつあります。家庭での食事を楽しむためにも、今後の進展を注意深く見守っていく必要があるでしょう。コストが高騰する中でも、おいしいカレーライスを楽しむための工夫や代替材料の模索が求められる時期が来ているのかもしれません。