概要
愛知県豊田市に本社を置く丸兼林業が、アステリアのモバイルアプリ作成ツール「Platio」を導入しました。この取り組みは、林業界が抱える報告業務のデジタル化を実現し、業務の効率化を目指すものです。具体的には、山林での木材の伐採や搬出・出荷業務に関する記録を、従来の手書きからデジタルへと移行します。
背景
最近の中東情勢の緊迫化や円安による燃料価格の高騰は、地域のインフラや産業に深刻な影響を与えています。特に、重機を使う林業や建設業においては、燃料費が大きな負担となります。こうした中で、愛知県が実施する「スマート林業定着促進プラン」に参加した丸兼林業は、デジタル技術を活用した業務の効率化を進めることを決意しました。
従来、林業では給油実績の記録が紙に手書きで行われることが多く、記入漏れや失念が続出。特に、作業が雨天での実施の場合、紙の劣化も避けられない問題でした。これにより生じる多大な事務負担は解消が必要でした。
Platioの導入目的
Platioはノーコードのモバイルアプリ作成ツールであり、IT知識がない現場のスタッフでも簡単にアプリを作成し運用できる利点があります。特に、高い利便性を持ちながらも、電波が届かない山間部でもオフラインで入力できる仕様が重視されました。このため、従業員全員が直感的に操作できる設計が求められました。
導入の効果
Platioを導入した丸兼林業では、社長自らが3日で「免税軽油管理アプリ」を始めとした複数のアプリを作成し運用を開始しました。以下に主な導入効果を示します。
1.
業務の効率化: 手書きでの記録が不要になり、給油時に現場で記録を完結。Excelへの転記作業がなくなり、毎月の集計作業は約80%削減。
2.
情報共有の改善: 作業日報を全社員が入力可能にすることで、リアルタイムに生産量や燃費などのデータが共有され、業務に対する意識が向上。
3.
安全管理の強化: ヒヤリハット報告アプリにより、安全管理の徹底が図られ、作業中の危険箇所を瞬時に確認できる体制が整いました。
今後の展望
今後、丸兼林業はPlatioのグラフ機能を活用し、蓄積されたデータを分析することでさらに業務効率を推進する方針です。社員が常にアクセスできるダッシュボードを作成することにより、原木の伐採量や燃料の給油量などの情報をリアルタイムで確認できる環境を整備することを目指しています。
ユーザーの声
社長の酒井陽平氏は、アナログな慣習からデジタルに移行した経験を根気強く語ります。「全社員が生産量を意識し始めたことが最大の変化。若手が積極的に数字を確認する文化が根付いた」と述べ、デジタル化によって創出された新たなアイデアも嬉しい収穫だとし、Platioの導入によって業務への変革がもたらされたことを実感しています。
まとめ
丸兼林業とアステリアの取り組みは、林業界におけるデジタル化の先駆けとして、業務の効率化や従業員の意識改革に寄与しています。今後もこのようなデジタルツールの導入が進むことにより、林業の未来はより明るく、持続可能なものとなることでしょう。