エクイニクス、Asia Toneからの大規模買収でアジア市場を強化
2012年5月1日、エクイニクスが香港を拠点とするデータセンター事業者のAsia Toneから特定の資産を2億3,050万ドルで現金にて買収する正式な合意に至ったと発表しました。この取引によってエクイニクスは、香港、上海、シンガポールのアジア主要市場内にある計5ヵ所のデータセンターに加え、1ヵ所の災害復旧センター、さらに建設中のデータセンターをも取得することになります。Asia Toneは、既にエクイニクスの顧客が多く含まれた戦略的な顧客基盤を持っているため、今回の取引は単なる資産の購入に留まらず、エクイニクスにとって非常に大きな価値をもたらすと考えられています。
エクイニクスの社長兼CEO スティーブ・スミスは、この買収がアジア太平洋市場でのリーダーシップを確立する重要なステップであると強調しました。「我々は、数年間の迅速な成長を見せているこの市場において、大きな機会を感じています。特に中国での拠点拡大が可能になることは、多国籍企業からのニーズに応えるものとして非常に嬉しく思います。」
この取引は、2012年第3四半期に完了する見込みです。エクイニクスは、これにより世界38市場に104のデータセンターを持つ体制を構築し、アジアにおけるPlatform Equinix™の能力を大きく向上させることが期待されています。特にこの取引の一環として、上海に新たに開設されるデータセンターは8万平方フィート(約7,432㎡)の床面積を持ち、2012年下半期にはサービスが開始される見込みです。これは同地域で事業を展開しようとするグローバル企業にも製品やサービスを提供するための重要な拠点となるでしょう。
Asia ToneのCEO チャールズ・リーもこの買収を評価し、アジア・パシフィックで成長を続ける企業の期待に応えるものとしています。「我々のリソースとエクイニクスの全体的なネットワーク力を統合することで、多国籍企業へのサービス向上に寄与するだろう」と述べました。
市場調査会社フロスト&サリバンのデータによれば、アジア・パシフィック地域のデータセンター市場は2010年には約25億5,000万ドルに達し、2017年には92億5,000万ドルに成長する見通しです。中でも、中国はコロケーション市場の急成長地域として注目されており、エクイニクスの世界展開を進めるうえでも最も重要な市場の一つとされています。ガートナーによる分析では、中国のデータセンター事業は2015年までに規模が世界第2位になると予想されています。
Asia Toneは2011年には約3,000万ドルの売上を記録し、過去3年間で年平均50%以上の成長を続けています。エクイニクスの成長戦略において、彼らの無料キャッシュフローは2013年にはプラスに転じることが見込まれています。この成長はエクイニクス全体の方針でも一致しており、期待が高まります。
本取引に関する金融アドバイザーには、J.P.モルガンが名前を挙げられており、その経験を活かした支援が期待されています。
エクイニクスとは
エクイニクスは、世界中のビジネスを結ぶ高性能データセンターのグローバルプラットフォームを提供しています。このプラットフォームを通じて4,000社以上のお客様と700社を超えるネットワークサービスプロバイダーが結びつき、顧客のデジタル資産を守り、アプリケーションのパフォーマンスを向上させています。エクイニクスは既存の38拠点における事業展開を強化し、更なる成長を目指した投資を行う方針です。
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