cynaps、東京都の「キングサーモンプロジェクト」で成果認められ、公共調達における随意契約可能なスタートアップに認定
IoTプラットフォームの研究開発を行うcynaps株式会社は、東京都が実施する「キングサーモンプロジェクト」第4期(2023年度採択プロジェクト)での成果が認められ、地方自治法施行令第167条の二第1項第4号に基づくスタートアップに認定されました。この認定により、同社のプロダクトは、2028年3月31日まで、都政現場において随意契約による購入等が認められるようになりました。
「キングサーモンプロジェクト」は、東京都が先端事業と都内行政課題のマッチング、都内行政の現場を活用した協働プロジェクトの実施と販路拡大のための戦略立案等の支援を行うことで、グローバル市場を席捲する課題解決型のスタートアップ企業を東京から輩出することを目指すものです。
cynapsは、全国の様々な施設で換気制御による電力使用量および温室効果ガス削減を進めてきたIoTビルオートメーション・システム「BA CLOUD」により「キングサーモンプロジェクト」第4期に採択されました。2024年1月中旬から2月末までの約1ヶ月半、東京都大田区との協働プロジェクトを実施し、電気使用量削減を実現しました。
協働プロジェクトでは、cynapsが開発したIoTインバーター制御技術を活用し、空気環境に応じた換気量の自動調整を行いました。大田区の3施設4箇所にコントローラー合計12台、CO2濃度・温度・湿度の複合センサー合計8台を設置し、空調機の電力使用量で1割から2割の削減を目指しました。
センサーにより室内の利用状況を把握し、コントローラーで利用状況に応じた換気制御を行うことで、ビル管理法の基準を満たす空気環境を維持しながら、当初目標であった電気使用量1割~2割の削減を達成しました。さらに、換気装置の電気使用量で8割から9割の削減を実現したのです(異常値を除く)。この結果を受け、大田区での2024年度の継続導入も決定しています。
cynapsは、今回の認定を機に、都政現場の課題解決を加速し、グローバルに活躍する企業へと成長していくことを目指しています。
「BA CLOUD」とは?
「BA CLOUD」は、換気状態を監視し自動制御するIoTソリューションです。累計1,000ヶ所以上に導入実績があり、CO2濃度・温度・湿度の複合センサーにより室内の人の減少や不在を検知し、人がいない時の無駄な換気をカットします。1契約で、1部屋だけの小規模な店舗から15階建程度のビルまでカバー可能で、平均的な200室程度のホテルであれば、1店舗あたり年間数百万円単位での電気代(又はガス代等空調費)削減が期待できます。料金体系は、削減できた電気代の一部をいただくモデルのため、導入に伴う新たなコストが発生しません。また、換気状態を監視する中で、換気設備の故障や老朽化なども検知できるのが特長です。
cynaps株式会社について
cynaps株式会社は、2020年3月に設立された、IoTプラットフォームの研究開発及び販売、IoTコンサルティング及び受託開発を行う企業です。同社は、「BA CLOUD」の他にも、換気アラートシステム「hazaview」やIoT開発運用クラウド「LIMZERO(リムゼロ)」などのサービスを提供しています。