AI技術で変革するCOBOLレガシーシステムの未来展望

AIでCOBOLレガシーシステムを変える



はじめに


COBOL(Common Business-Oriented Language)は、1959年に誕生したプログラミング言語であり、特に金融や保険業界で広く使用されてきました。しかし、膨大なシステムがCOBOLで構築され、中にはブラックボックス化しているものも多いのが現状です。これを解決するために、ワンダフルフライ株式会社が開発したのが「ワンダーロボ・リバース」というサービスです。このサービスはAIによるCOBOLコードの解析と設計書の自動生成を行います。

COBOLの技術的課題


COBOLプログラムは、主に4つのDIVISIONから構成され、特にデータ処理にはファイルベースの手法が採用されています。これは現代のデータベース技術と比べると複雑で、さらに複雑な処理フローを持つため理解が難しくなります。特に、PIC句によるデータ型の定義やCOPY句による外部ファイルの依存性があるため、解析には専門的な知識が求められます。

ワンダーロボ・リバースのアプローチ


このツールは、COBOL特有の構文を自動的に認識し、処理フローや業務ロジックを抽出します。これまでの手動での解析は数週間から数ヶ月を要していましたが、AIを活用することで数時間から数日で完了します。具体的には、COBOLプログラムのDIVISION構造やファイル定義を解析し、業務ロジックやエラーハンドリングのロジックを自動的に生成します。

複雑な業務ロジックの可視化


従来の方法では、複雑な業務ロジックを理解するために多大な工数がかかっていました。しかし、ワンダーロボ・リバースを使用することで、業務ロジックを日本語で可視化し、理解を支援します。

データモデルの自動構築


さらに、このツールはデータモデルも自動で構築し、ファイル間の関係性を明確にします。これにより、データベース移行時の設計作業が効率化され、移行リスクが低減します。

ワンダーロボ・リバースの利用メリット


1. 高品質な設計書生成: 実際のソースコードに基づいた設計書を迅速に生成します。
2. 導入コストの削減: 設計書作成の工数を約90%削減できます。
3. 誰でも利用可能: COBOLの専門知識がなくても理解できる形でのドキュメントを提供します。
4. プロジェクトの迅速化: 要件定義から再構築までをスムーズに行えます。

結論


COBOLレガシーシステムの解析は難しい作業ですが、ワンダーロボ・リバースによって、これまでの手作業から解放され、効率的に業務をデジタル化する道が開かれました。COBOLのブラックボックス化という課題に立ち向かうこのサービスは、企業や自治体の情報システム部門にとって、大きなメリットをもたらすことでしょう。今後はさらに多くのレガシー資産を可視化し、モダナイズを進めていくことが期待されます。

会社情報

会社名
ワンダフルフライ株式会社
住所
東京都中央区日本橋小伝馬町4-2 VORT日本橋本町 7F
電話番号
03-5695-8666

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