自動で嗅ぐ革新機器
2025-07-03 12:36:47

嗅覚を持たない自動「におい検査機」が新登場!製品検査の未来を変える技術とは

自動でにおいを検査する新時代の到来



2025年7月1日、アンリツ株式会社は新しい「におい検査機」の一般販売を開始します。この製品は、従来人間の嗅覚に頼っていた官能検査を自動化する画期的な装置です。嗅覚に特化したセンサ及びAI学習機能の開発によって、様々なにおいを数値化し可視化することが可能になりました。

嗅覚の自動化がもたらすメリット



人間の五感の中で、嗅覚はこれまで自動化の難易度が高いとされてきました。しかし、今回の検査機は、においを科学的に測定する手段として期待されています。たとえば、ガスクロマトグラフィーは臭気成分の特定に優れていますが、微妙な嗅ぎ分けには限界があります。この新型検査機は、成分分析を行わない代わりに、においの違いを簡単に見える化できる特長があります。

この可視化により、製品検査にかかる人員の負担が軽減され、人手不足の解消に寄与します。検査作業の標準化が進むことで、より安定した品質管理が実現します。

検査機の仕組み



人間の嗅覚には400種類の受容体があり、化学物質のパターンを識別します。一方、アンリツの検査機は40種類のにおい吸着膜を用意し、それぞれ異なるにおい分子と反応します。その反応をセンサが捉え、それをもとに嗅覚に相当するデータ処理が行われます。AI技術を駆使して高次元データが作成され、可視化されることで、においの違いを効果的に示すことが可能です。

使用方法と適用分野



この検査機は、6本のガラス瓶を装備しており、一度に6つのサンプルを測定できます。1サンプルの測定が約3分で終了し、付属のソフトで複数データの収集が効率的に行えます。測定結果は即座に解析用アプリにアップロードされ、AIが分別や類似度を評価します。

対象となる市場は広範囲で、特に研究開発、食品製造、品質管理の分野においてが期待されています。例えば、飲料や酒類の臭いの分析、さらにはスパイスや発酵度合いの管理に役立ちます。

コーヒーやお茶の新しい開発や、日本酒、ワインの品質評価など、多種多様なニーズに応えることが可能です。特に製品検査での香りによる基準確認や、小麦粉のカビ臭検出にも貢献します。

結論



アンリツの新たなにおい検査機は、未来の製品検査に新しい風をもたらすことでしょう。様々な分野での品質向上と効率化が期待され、自動化が進む中で重要な役割を果たすことになるはずです。若干の懸念は残りますが、技術進展による恩恵がもたらされることを期待しています。

  • ---

[報道関係のお問い合わせ先]
アンリツ株式会社
コーポレートブランディング部 鈴木
TEL:046-296-6671
E-mail:[email protected]


画像1

会社情報

会社名
アンリツ株式会社
住所
神奈川県厚木市恩名5-1-1
電話番号
046-223-1111

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。