株式会社evisuが九州堂を継承
九州を舞台に食文化を広げる株式会社evisuが、谷中銀座にある「九州堂」の事業を譲り受け、新たなブランドの創造に向けた取り組みを発表しました。この取り組みは、地域ブランドの重要性が高まる中で「九州の軸をぶらさずに」という理念を基に進められます。
九州堂は、「九州の恵みを東京から伝える」という理念のもと、九州の生産者や職人と共に商品開発を行ってきました。谷中銀座という文化と観光の中心地に位置しつつも、流行に左右されない真摯な姿勢で地域の食文化を発信してきた同ブランドですが、少子高齢化や原材料の高騰、人材不足といった課題に直面しています。特に「良いものを作っても届けきれない」地域ブランドが増加する中、evisuは独自のアプローチで地域ブランドを再構築することを目指しています。
新たなブランドの展開
今後、evisuは九州堂が持つ理念を継承し、新たなブランドを2026年春にローンチする計画です。この新しいブランドは、「九州のDNAを、東京から世界へ。」をテーマに掲げ、伝統や手仕事、素材の力を現代のデザインに結びつけていく「九州再発見プロジェクト」を始動します。このような取り組みを通じて、単なる店舗のリニューアルではなく、九州の地域アイデンティティを再構成し、世界に向けて発信していくブランドモデルの実現を目指しています。
生産者とのパートナーシップ
また、九州各地の農家や職人とのパートナーシップをさらに強化し、本物の価値を持続的に発信することに注力します。OEM製造や共同ブランド開発を拡大し、谷中銀座を「九州ブランドの発信基地」として位置付けていきます。これにより、つくり手と消費者を九州の軸で結びつける新しい食のプラットフォームを構築します。
三軸戦略による展開
さらに、今後の展開としてD2C、インバウンド、海外展開の三つの軸を設け、オンラインとオフラインを融合させたブランド体験を提供します。九州の魅力を多言語で発信し、訪日観光客を対象とした体験型店舗の展開や、「Kyushu Premium」シリーズとしてのOEM輸出も見込んでいます。これにより国内市場を越えて、九州の食文化を世界に届ける新しい流通モデルの実現を図ります。
代表メッセージ
株式会社evisuの代表取締役、岡本優氏は「私は飲食の現場で多くのお客様に支えられてきました。この業界に恩返しができる機会を得ることは非常に特別なことです。」と語り、九州の食と人の物語を次の世代に届けることへの決意を表明しています。一方、共同代表の冨田大揮氏は、熊本出身としての思いを語り、「九州の地域の魂を未来へ引き継ぐ」決意を確かなものにしています。
evisuの取り組み
株式会社evisuは、飲食業界の黒字化支援や地域ブランドの再生を通じて日本の飲食産業をサポートするパートナーとして、現場主義と戦略思考を両立させています。今後も九州堂の理念と職人たちの誇りを受け継いでいく所存です。新しい九州ブランドの誕生に、ぜひご期待ください。