株式会社ウェルモが、兵庫県の「ひょうごTECHイノベーションプロジェクト」において、地域課題の解決に向けた実証実験を行うことが決定しました。このプロジェクトは、多可町におけるケアマネジャー業務のデジタル化を目指し、福岡県に本社を置くウェルモが提供するAI技術を活用した新しいサービスの展開を狙いとしています。
「ひょうごTECHイノベーションプロジェクト」は、兵庫県内で発生している様々な社会課題に対し、起業家や事業者が情報通信技術や製造技術を駆使して解決策を導き出すプログラムです。今回のプロジェクトには、地域の課題に直面する市町の職員と民間企業が協力し、ケアマネジャー業務を効率化する方法に取り組むことになります。
実証実験の内容
このプロジェクトでウェルモは、兵庫県多可町のふくし相談支援課に勤務するケアマネジャーと共に以下のような実証実験を行います。
1.
AIを活用した文字起こしツールによる業務効率化の検証
ケアマネジャーが訪問時に利用者からの聞き取りの内容を、既存の手法から「ミルモレコーダー」という音声認識AIを採用したツールを用いて文字起こしし、その効率性を評価します。
2.
安全なシステム確認の検証
訪問先から得た情報やメモが、ケアマネジャーが後日安全かつ容易に確認できるかを検証します。
このミルモレコーダーは、介護業界特有の専門用語にも対応しており、ケアマネジャーが多様な情報をスムーズに記録・整理することを目的としています。手書きでの記録が主流だった業務において、音声を使った効率的なデータ管理が期待されています。
業務効率化の実現へ
ウェルモが開発したミルモレコーダーの最大の特徴は、AI技術を利用した音声認識能力です。特に、介護現場で使われる専門用語を学習することで、入力精度を高めています。また、生成AIによる要約機能を搭載しており、長時間に及ぶ聞き取り内容を簡潔に把握することが可能です。この機能は、利用者からの聞き取りが重要なケアマネジャーにとって、業務をサポートする強い味方となるでしょう。
実証実験は、業務効率化だけでなく、具体的なケアの質の向上にも寄与すると考えられます。ウェルモはこの取り組みを通じて、介護業界での負担を軽減し、質の高いケアの提供に貢献する姿勢を示しています。
会社概要
株式会社ウェルモは、介護業界に特化したデジタルソリューションを提供している企業であり、2013年の設立以来、在宅介護や介護施設向けに革新的なサービスを展開しています。現在、25,900の事業所がウェルモのサービスを利用しており、その中には「ミルモネット」や「ミルモブック」など、地域介護の資源情報を集約するプラットフォームも含まれています。業務DXの取り組みを通じて、介護市場に必要なソリューションを提供し続けています。